薄毛の原因はAGAや皮膚炎などの他に、老化や加齢が原因のものもあります。

ここでは老化や加齢による薄毛の原因と、対策について見ていきたいと思います。


老化や加齢が原因で薄毛になる理由と対策

加齢によるコラーゲンの減少が要因

今まで加齢により髪の毛が少なくなったり、細くなる原因はAGAによるものだけだと考えられていました。

ですが東京医科歯科大学が行った研究で、頭皮のコラーゲン量が薄毛に大きな影響を及ぼすことが新たに分かりました。

毛根に存在している毛包細胞が髪の毛を作っているのですが、マウスの毛包細胞を長年研究すると、加齢によりコラーゲンを分解する酵素が分泌されることが確認されました。

そうすると頭皮のコラーゲンが少なくなり、毛包細胞が小さくなってしまいます。

この現象は性別関係なく、加齢によって現れます。

人間の頭皮でも同様のことが起こっており、40代の女性と50代の女性を比べると50代の人は毛包細胞自体が縮小していました。

さらにこの症状が進むと毛穴が角質化してしまい、最後には垢やフケとなって存在自体が無くなってしまいます。

一方でコラーゲンの減少を抑えたマウスには、薄毛の症状があまり見られませんでした。

つまりコラーゲンの減少を食い止めれば、年齢を重ねても健康な頭皮環境を保てます

この歴史的大発見は世界的にも大きなニュースとなりました、2016年末にはアメリカの科学雑誌サイエンスに特集が組まれたほどです。

東京医科歯科大学は、今後育毛剤や内服薬の開発を予定しています。


タンパク質とビタミンCを摂る

加齢による薄毛は、頭皮のコラーゲンが少なくなることに原因があります。

だからと言ってコラーゲンをサプリメントやドリンクで摂取しても、体内でアミノ酸に分解されるので、ダイレクトな効果は得られません。

加齢による薄毛について研究を進めている東京医科歯科大学のチームも、コラーゲンを増やすためにはサプリメントなどを摂っても意味がない旨の意見を発表しています。

そこでおすすめしたいのが、ビタミンCを取り入れることです。

ビタミンCは体内でコラーゲンを合成する作用があります。

その他に代謝を助けたり、ストレス耐性を高める作用もあるので積極的に摂りたい成分です。

さらに、コラーゲンの原料であるアミノ酸も一緒に摂るとより効果的です。


老化による薄毛の予防、改善方法

コラーゲンを増やす

2017年2月に東京医科歯科大学が発表した研究成果によると、加齢でコラーゲンが減少すると薄毛になるそうです。

年齢を重ねるとコラーゲンを分解する酵素が分泌されるため、健康な状態が保てずに毛穴がどんどん小さくなってしまいます。

最後には角質となって毛穴自体がなくなります。

東京医科歯科大学をはじめとして、育毛剤や内服薬の開発が進められていますがまだ実用化まで年月が必要です。

予防や改善のためには、コラーゲンの生成を促すビタミンCを積極的に摂取することが大切です。

コラーゲンは髪の毛を作る毛包細胞を健やかに保つだけでなく、髪の毛を太く丈夫にするメリットがあります。


健康的な生活を送る

忙しいとついインスタント食品やジャンクフードばかり食べてしまいますが、頭皮のためには良くありません。

動物性脂肪を摂りすぎると、血行不良の大きな要因となります。

血行がスムーズでないと酸素や栄養素が頭皮まで運ばれずに、抜け毛が増えたり脱毛の症状が出てしまいます。

特に加齢が進むと代謝や筋肉量が落ちてしまうので、その前に健康的な生活を送る習慣をつけるようにしましょう。

ウォーキングやランニングも血行が良くなり、精神安定効果のあるセロトニンが分泌されます。

頭皮と身体と心の健康を長く保つためにも、健やかでいることが大切です。


AGA併発の可能性も

加齢による薄毛は、まれにAGA(男性型脱毛症)と併発する場合があります。

一般的な加齢による薄毛の原因は、代謝が落ちて細胞が老化することで頭皮のコラーゲン量が減少することにあります。

一方でAGAは、DHT(ジヒドロテストロン)と呼ばれる発毛サイクルを乱す成分が分泌されることに原因があります。

特に男性は男性ホルモンの分泌のピークを過ぎると、それを補おうとして年齢を重ねる度にDHTの割合が多くなります。

DHTは男性的な体を作ったりするために必要なものなのですが、過剰になると薄毛を引き起こしてしまいます。

加齢による薄毛対策の効果が出ない場合、AGA専門外来を利用しても良いでしょう。


まとめ

老化、加齢による薄毛の原因と対策について見てきました。

内容をまとめると以下のようになります。

  • 加齢によってコラーゲンが減少すると薄毛になる
  • ビタミンCとタンパク質を意識して摂ることでコラーゲン減少を防ぐ
  • AGAとコラーゲン不足による薄毛が併発することもある

コラーゲンと言えば美肌のイメージが強いですが、コラーゲンが不足することで薄毛の原因にもなることがわかりました。

日頃からビタミンCとアミノ酸をしっかり補うことを意識して、加齢によるコラーゲン不足を食い止めましょう。

AGAと併発の場合は早めの治療が必要なので、専門医の診断を受けるようにして下さい。