フィナステリドはAGA治療薬として多くの人の薄毛を改善してきました。
ここではフィナステリドの効果と、副作用について詳しく見ていきたいと思います。
フィナステリドとは。概要と特徴
フィナステリドとは、アメリカの大手製薬会社が開発したAGA治療に効果を持つ成分です。
しかし、初めから薄毛治療薬として開発されたわけではありません。
実は、フィナステリドは元々前立腺肥大の治療薬として開発されたものです。
しかしある時、服用した患者の薄毛が改善する効果が見られたため、AGA治療成分として注目を浴びることとなりました。
現在、プロペシアやファイザーという名前で日本国内に流通しており、通販やAGA専門クリニックなどで購入することができます。
フィナステリドの効果は、男性ホルモンのジヒドロテストステロンと5αリアクターゼの反応を阻害して、ジヒドロテストステロンの発生を抑制することにあります。
ジヒドロテストステロンは髪の成長を妨げる作用を持ち、AGA発症の原因となるホルモンです。
そのため、ジヒドロテストステロンを抑制するフィナステリドにはAGAの進行を阻害する効果があることになります。
AGAは自力で回復することが困難な脱毛症ですので、AGAに悩む男性にとってフィナステリドは非常に心強い存在となっています。
厚生労働省に認可されているフィナステリド錠は2種類のみ
フィナステリド錠には、プロペシアやファイザー、ザガーロ、フィンペシアなどいくつか種類があります。
しかし、その中でも厚生労働省に認可されているのはプロペシア、ファイザーの2種類のみで、それ以外は認可を受けていません。
特にフィンペシアは、個人輸入や通販などを利用している方にとっては安価で手を出しやすいことで有名ですが、こちらも未認可の医薬品です。
理由は、世界初のフィナステリド錠であるプロペシアの特許がまだ切れていないことにあります。
プロペシアの特許が切れるのは2019年なので、それまでは他のフィナステリド錠が認可されることはほぼないと言えます。
なお、なぜファイザーがプロペシアのジェネリック医薬品として認可されたのか、という問題については現在のところ明確な答えは出ていないようです。
プロペシアの特許の穴を、何らかの形で上手く突いて特許申請に成功したとも考えられています。
フィナステリドの効果と効能
テストステロンと5αリアクターゼの反応を阻害する
男性ホルモンの「テストステロン」と毛根部分に存在する「5αリアクターゼ」が反応すると、活性型男性ホルモン「ジヒドロテストステロン」が発生します。
ジヒドロテストステロンは髪の成長を妨げてヘアサイクルを短縮させる効果があります。
ヘアサイクルとは髪の生え変わり周期のことで、2~6年が正常な髪の目安です。
しかしこのヘアサイクルは、ジヒドロテストステロンの作用によって半年程度にまで短縮されてしまいます。
ヘアサイクルが短縮されると髪が充分に成長しないまま抜け落ちるようになります。
これがAGAのメカニズムです。
フィナステリドを摂取するとテストステロンと5αリアクターゼの反応を阻害してくれるので、ジヒドロテストステロンの量が減少し、AGAの進行が止まることになります。
皮脂の分泌を抑制する
ジヒドロテストステロンは皮脂を過剰に分泌させる働きがあります。
皮脂が大量に発生すると頭皮の炎症を起こしたり、髪の成長を妨げることになります。
酷い場合は脂漏性脱毛症となってしまうこともあります。
フィナステリドを服用すればジヒドロテストステロンの分泌量も減るため、皮脂の過剰分泌を抑制することができます。
AGA以外の脱毛症に効果があることも、フィナステリドのメリットです。
フィナステリドに発毛・育毛効果はない
フィナステリドを摂取することでAGAの進行を食い止めることはできますが、発毛・育毛効果は期待できません。
髪の成長を促すには、頭皮の血行を改善して髪に栄養を行き渡らせる必要があります。
しかしながら、フィナステリドには頭皮の血行を促進する効果はないので、薄毛を改善する効果は期待できないことになります。
すでに進行してしまった薄毛を改善するには、フィナステリドだけではなくミノキシジルなどの発毛・育毛効果を持った成分を摂取することが必要です。
AGA専門クリニックでも、すでに進行してしまった薄毛に対してはフィナステリドとミノキシジルを併用して治療する場合がほとんどです。
進行前のAGAであればフィナステリドのみで事足りますが、すでに抜け毛が目立つような場合はフィナステリドとミノキシジルはセットで使うようにしましょう。
フィナステリドの副作用
性欲減退
フィナステリドによって男性ホルモンが抑制されると、性欲が減退するリスクがあります。
子どもが欲しいと考えている男性にとっては、大きな副作用と言えます。
夫婦の関係に亀裂が入るきっかけにもなるので、フィナステリドを服用する場合は何らかの対策を講じるようにしましょう。
なお、フィナステリドの服用を中止することで症状が改善する場合がほとんどです。
万が一症状が出た場合は、一旦服用を中止することも視野に入れておきましょう。
勃起不全
男性ホルモンが抑制されるということは当然男性器の機能にも影響を及ぼすので、勃起不全になってしまうこともあります。
性欲減退と同様、子作り前の男性にとっては非常に大きな問題となります。
特に勃起不全は男性の自信喪失の引き金にもなり得ます。
薄毛を改善して自信を取り戻そうとしていたはずが、勃起不全となってしまい逆に自信を失ってしまっては意味がありません。
また、勃起不全の副作用はフィナステリドの服用をやめても改善しなかったとの報告もあるので、経過観察をしっかりしながら服用するようにしましょう。
男性不妊
精液の減少や精子の運動量低下などの副作用が出ることがあります。この症状を男性不妊と呼びます。
男性不妊になると子どもができる確率が大幅に下がります。
性欲減退や勃起不全と同様に、男性不妊も子作りを望む男性にとって非常に大きなリスクです。
うつ症状
男性ホルモンはやる気や気力を出すだめのホルモンでもあります。
そのため、フィナステリドの効果で男性ホルモンが減少すると、うつ発症のリスクが高まります。
肝機能障害のリスク
フィナステリドの分解は肝臓で行われますが、この分解の際には肝臓に大きな負担がかかります。
そのため、継続してフィナステリドを飲み続けると肝臓にダメージが蓄積してしまい、肝機能障害を発症してしまうことがあります。
肝機能障害は大きな自覚症状がないので、気付いたときには症状が進行している場合が多い恐ろしい病気です。
AGA専門クリニックでは定期的に血液検査を行っているので、毎回しっかりと受けて肝臓の数値を把握しておきましょう。
フィナステリドを処方してくれるAGAクリニック
銀座総合美容クリニック
銀座総合美容クリニックは、東京・銀座にあるAGAに特化した専門クリニックです。
その立地から、東京都心部に勤務しているサラリーマンにはとても通いやすくなっています。
ノーニードル育毛メソセラピーやAGA遺伝子診断など、独自で効果の高い治療方法を多数取り入れています。
しかし、銀座総合美容クリニックの最大の売りは、価格の安さにあります。
フィナステリド(プロペシア)の処方料金だけ見ると他のクリニックと変わりませんが、その他の治療方法を含めて見ると業界内でもトップクラスに安い料金設定となっています。
プロペシア(1か月分)・・・7,560円(税込み)
AGAスキンクリニック
AGAスキンクリニックの特徴は、所属医師自らが試し、効果を実感した方法でAGA治療を行うことにあります。
理論だけではなく、実際に医師本人が効果を実感しているので、安心して治療を受けることができます。
全国49箇所に医院を構えており、地方の方でも通いやすいこともメリットです。
プロペシアの料金は、初回のみ特別価格となっており、2回目以降は上記の銀座総合美容クリニックと変わりません。
また、AGAスキンクリニックでは、プロペシアのジェネリック医薬品であるファイザーも取り扱っています。
ファイザーはプロペシアよりも安価で処方してもらうことができるので、料金をできるだけ安くしたい方にはおすすめです。
プロペシア(1か月分)・・・初回4,536円、次回以降7,560円(税込み)
ファイザー(1ヶ月分)・・・初回3,400円、次回以降6,480円(税込み)
アゲインメディカルクリニック
アゲインメディカルクリニックは頭皮マッサージや育毛剤などの販売は行わず、完全にAGAの「治療」に特化した専門クリニックです。
医学的根拠を元に、患者の症状に合わせたオーダーメイド治療薬を用いて治療を行います。
個人の症状に合わせた治療薬を使うことで、効率的に治療を行うことができます。
プロペシア単体での処方もしていますが、独自のオーダーメイド治療薬にもフィナステリドが含まれています。
プロペシアに関しては、AGAスキンクリニックと同様、初回のみ特別価格で次回以降は通常価格となっています。
オーダーメイド治療薬の料金は少々高めですが、いち早く効果を実感したい方にはおすすめな治療方法です。
プロペシア(1か月分)・・・初回4,536円、次回以降7,560円(税込み)
オーダーメイド治療薬(1か月分)・・・21,600円(税込み)
ゴリラクリニック
ゴリラクリニックは、全国の都市部6箇所(新宿・池袋・上野・横浜・名古屋・大阪)に医院を構える男性専門美容総合クリニックです。
プロペシアはもちろん、独自治療薬であるミノフィアGも取り扱っています。
ミノフィアGはフィナステリドの他、ミノキシジルなどの発毛・育毛に効果的な成分を多数配合したAGA治療薬です。
料金は高めですが、その分通常の治療よりも高い効果を得ることができるでしょう。
プロペシア(1か月分)・・・9,720円(税込み)
ミノフィアG・・・初回10,584円、次回以降17,280円
まとめ
フィナステリドの効果と副作用について見てきました。内容をまとめると以下のようになります。
- フィナステリドはAGAの進行を阻害する。発毛、育毛の効果は無い。
- 副作用として男性機能の低下、うつ、肝機能障害などの可能性がある。
- AGA治療クリニックでもフィナステリドを処方してもらうことができる。
さまざまな副作用の心配はありますが、多くのクリニックで処方され実績がある医薬品であるといえます。
初回のみ特別価格になるクリニックもあるので、まずはお試しで相談してみるのもおすすめです。