30代を過ぎると薄毛が気になる男性は多くなります。
しかし現代は医療や技術が進歩しており、薄毛は治療できるようになってきています。
そこで今回は、薄毛が治る時に現れる前兆や、実際に治るまでにどのくらいの期間がかかるのかを紹介します。
「薄毛は治る時代」と言われるようになった理由
2000年を過ぎたころ、薄毛の治療薬として効果の高いプロぺシアが厚生労働省の認可を受け、日本で治療に使用することが可能になりました。
この頃から、薄毛はごまかすものではなく治すもの、という認識は日々高まってきています。
薄毛は遺伝だから治らない、一度薄くなった髪は二度と復活しない、一昔前はそういった話が常識でした。
もはや今の時代においてはその常識は間違いだと断言できます。薄毛は治る時代になったのです。
効果の低い育毛剤を塗るぐらいしか選択肢が無かった頃に比べて今では、デュタステリド、フィナステリド、ミノキシジルといった、薄毛改善に効果の高い成分が配合された内外服の医薬品を、手軽に手に入れられます。
技術の発展により、植毛手術は昔よりはるかに簡単に、すばやく受けられます。
近年では化学繊維で人工の毛を作ることで、毛色や毛質のカスタマイズまでできるようになりました。
その他にも、効果の高い成分を直接頭皮に注入するメソセラピーや、人間の細胞の性質を活かした幹細胞による薄毛治療など、選択肢の幅はどんどん広がっており、この業界の進歩はめざましいものがあります。
検討しやすい環境が年々整ってきているのも喜ばしいことです。
薄毛に関するメディアや書籍も増えましたし、薄毛治療のクリニックでは、初回の相談は無料のところがほとんどです。
また最近では、テレビや雑誌等の様々なメディアにおいて、多くの芸能人が薄毛の悩みを公言しています。そういった人たちは、クリニックでしっかり治療を受けて薄毛を治しています。
薄毛をカツラで隠す人が、年々減りつつあるといいます。それは、薄毛が治る時代になったからであるのと同時に、人に薄毛を打ち明けたり相談できる、薄毛にやさしい社会ができあがってきているからです。
治したいと意思をしっかりと持って、専門家のカウンセリングを受けてから治療に臨み、継続して医薬品の使用や体質の改善を行うことで、薄毛を治していきましょう。
薄毛が治る時の前兆
薄毛が治る時にはいくつかの前兆があります。これを知ることで自分の髪の毛がうまく成長しているか知ることができます。
初期脱毛
前兆の症状として、まず初期脱毛があげられます。
初期脱毛は髪の毛が生え始めることで、今現在生えている不健康な毛が抜け落ちる症状です。
育毛剤や自毛植毛など、どの方法でも発生する可能性があります。長いと1ヶ月近く脱毛に悩まされるケースがありますが、実際は薄毛が治り始めている証拠です。
頭皮がトラブルを起こしていない限りは、そのまま放置していても問題ありません。
頭皮環境の改善
次に頭皮環境の改善があります。
薄毛の人の多くは頭皮環境が悪化することで髪の毛の成長が阻害され、弱い毛になってしまいます。
頭皮環境が改善されることは髪の毛が成長しやすい環境になることと同じで、薄毛の治り始めの症状の一つです。
また、頭皮環境が改善される他に、肩こりが改善されたり、肌荒れが治ったりすることもあります。
この後、頭皮には産毛が生え始めるようになります。産毛は毛周期の中でも成長期を迎えることにより、次第に黒くて太い毛に成長していきます。
産毛が多いことは、これから育つ成長期の毛が増えていることと同義で、薄毛が治り始めている証です。
頭皮が柔らかくなる
頭皮が柔らかくなることも薄毛が治り始める前兆に該当します。
薄毛の人の頭皮を見てみると、硬くなっているケースが多くなります。これでは血行不良によって頭皮から毛母細胞が栄養を受け取ることが難しくなります。
十分な栄養がないと髪の毛は育つことができず、薄毛を進行させます。
頭皮が柔らかくなることは、血行が改善され、髪の毛が生えやすい環境が整っている証拠です。
治り始めは頭皮に変化が生じますので、確認してみると良いです。
前兆症状を実感するまで
薄毛の治療をはじめてから前兆症状を実感するまで、人によっては1ヶ月~3ヵ月程度の期間がかかります。
発毛の効果が出るまでの期間には個人差があり、一概にいつまで努力すれば良いのかは述べることができません。
理想は半年から1年程度試してみて、前兆症状が出ないかを確認すると良いです。
薄毛が治るまでの流れ
薄毛が治るまでにはいくつかの段階があります。
頭皮環境の正常化
まず頭皮環境が悪化している場合、頭皮環境を正常に戻すまでの時間が必要です。
生活習慣の悪化やストレスが原因で薄毛になっている人は、頭皮の炎症や栄養不足が原因で薄毛が発生しています。
頭皮のトラブルが改善しないことには新しい毛を育てることができませんので、これを回復する期間として1週間から2週間が必要です。
初期脱毛
次に発毛の前兆として初期脱毛が発生します。
これは薄毛のケアを始めてから1ヶ月から2ヶ月後に生じる脱毛です。一時的に薄毛が目立ちますが、決して薄毛が進行しているわけではありません。
髪の毛の成長期が長くなる一方で退行期の髪の毛は抜け落ちてしまいますので、新しい髪の毛の準備が間に合わず、見た目から薄く感じてしまいます。
しかし、これはヘアサイクルが整っている証拠ですので、むしろ喜ばしいことだと言えます。
産毛が生える
初期脱毛の後は細い産毛が生え始めます。
産毛は薄毛のケアからおよそ3ヵ月から6ヵ月後に生え始め、いよいよ髪の毛が生え始める準備が整ってきます。
産毛が多くなることは成長期の髪の毛が増えてきていることですので、ここまでくれば薄毛のケアが成功したと言えます。
頭皮と体の変化
最後に頭皮および身体の環境が変化します。
ここまでくると頭皮が柔らかくなったり、肩こりが改善されたりして、身体全体にも変化を感じるようになります。
この変化は産毛の生え始めと共に実感することが多くなります。
薄毛が改善されるまでこのような流れが生じます。
改善策を講じてからおよそ3ヵ月から6ヵ月の期間がかかりますが、これはどの治療法にも当てはまります。
人間の髪の毛はヘアサイクルと呼ばれる周期で成長を繰り返していて、次の髪の毛が生えてくるまでには一定の期間が必要です。
まずは最低でも1ヶ月から2ヵ月程度ヘアケアを行わないと、髪の毛の変化を感じることはできません。継続してケアすることが大切ですので、小さな変化を見逃さないようにしましょう。
薄毛が治るまでの期間はどれくらい?
薄毛が治るまでの期間はヘアサイクルによって変わってきます。
ヘアサイクルとは
ヘアサイクルとは人間の髪の毛が成長するサイクルのことで、成長期と退行期、休止期に分類されます。
成長期は髪の毛が伸びる期間のことで約2年から6年あります。
退行期は髪の毛の成長が止まり始まる期間で約2週間から3週間です。
休止期は髪の毛が抜け始める期間で約3ヵ月から4ヵ月です。
薄毛は成長期の期間が短くなることで髪の毛が抜け落ちるまでの期間が短くなり、生えてくる髪の毛の量に比べて抜ける毛の量が多くなるため発生します。
つまり薄毛のケアは頭皮環境を正常に戻すことで成長期の期間を長くし、強くて太い毛を育てるために行っています。
通常、成長期の髪の毛は2年から6年の期間ですので、目に見える長さに成長するまでには3ヵ月から6ヵ月程度の期間が必要です。
また、これはあくまで産毛が生えてくるまでの期間です。実際、完全に強くて太い毛が生えてくるまでにはさらなる期間が必要です。
薄毛が治ったと感じるまでには平均して6ヵ月から1年程度の期間がかかります。
これだけ治るまでの期間に差が生じるのは、頭皮環境の改善に時間差があったり、そもそもヘアサイクルに個人差があったりするためです。
頭皮環境の改善や毛が生えるために土台作りは、ヘアケアを開始してから1ヶ月程度でできています。
そこから髪の毛が生えるまでには少し時間がかかりますので、焦らずのんびり待ち構えることも大切です。
プラシーボ効果
髪の毛が再生するまでには長い時間がかかりますが、あまり気にしすぎると髪の毛の成長を妨げる危険性もあります。
これはプラシーボ効果と呼ばれるもので、精神的な面が身体に影響を及ぼすことを意味します。
例えば、風邪薬と言われて飲んだ薬が特に効果のないただの粉だったとしても、それを薬だと思い込めば効果を発揮することがあります。
このプラシーボ効果によって、育毛ケアを行っていて効果が実感できないと思い込むと、精神的な影響で髪の毛の成長を妨げる危険性があります。
そのため、ある程度治るまでの期間を知ることはとても大切なことです。
まとめ
薄毛が治る時の前兆や治るまでの期間について見てきました。
内容をまとめると以下のようになります。
- 医療や技術の発展により、薄毛は治すものになっている
- 薄毛が治る前兆には、初期脱毛や頭皮の変化がある
- 薄毛が治るまでには6ヵ月から1年程度の期間がかかる
薄毛が治る時の前兆に初期脱毛があります。悪化しているのではないかと心配になりますが、不健康な毛が抜けて新しい毛が生えてくるので、徐々に改善していきます。
さらに、頭皮や体の状態もよくなっていくことに気がつきます。
薄毛が治ったと感じるまでには6ヵ月から1年程度の時間がかかります。
焦りは禁物です。精神的な影響を与えないように、じっくり腰をすえて取り組むようにしましょう。