現在は忙しい日常生活や食習慣が原因で、性別に関わらず抜け毛や薄毛で悩んでいるかたは多いです。
そのため育毛シャンプーを使うかたも増えています。
ここでは育毛シャンプーに効果・意味がないと言われる理由や、本当に髪を生やしたい時に有効な薄毛対策について解説していきます。
育毛シャンプーに効果・意味がないと言われる理由
育毛シャンプーに効果・意味がないと言われる理由は、宣伝されている内容と効果に違いがあるためです。
その違いには「育毛効果」「浸透力」「成分」があります。
育毛効果の違い
育毛シャンプーは、配合される成分によって医薬部外品に認可されるものもあります。
しかし育毛や発毛を促進する育毛剤のような効果はありません。
そのため「髪が生える」といったニュアンスのある宣伝文句の育毛シャンプーには、意味がないと言われています。
育毛シャンプーの目的は頭皮環境の整備です。
皮脂が多く炎症が起きやすい、頭皮が乾燥してフケが出る、よく湿疹が出るなどの症状を改善するために使用します。
ケトコナゾール配合シャンプーのように、医薬品に指定されているシャンプーもあります。
ケトコナゾールは真菌(カビ)の繁殖を抑えて、脂漏性皮膚炎などの皮膚トラブルを解消するための医薬品成分です。
しかしこのケトコナゾール配合シャンプーも、目的は育毛ではなく頭皮環境の改善です。
浸透力の違い
育毛シャンプーには頭皮や髪の汚れを落とすために洗浄成分が配合されていますが、それ以外にも様々な成分が配合されています。
抗炎症作用や保湿、血行促進など、育毛剤と同様の成分が配合されているシャンプーもあります。
そのため、育毛シャンプーを使うことで有効成分が頭皮に浸透し、育毛や発毛が実現すると思っているかたも少なくありません。
しかし頭皮にしっかり浸透させ毛根部に働きかけるためには、浸透力を上げる成分やナノレベルの技術が不可欠です。
育毛シャンプーの場合は洗浄成分が主成分のため、浸透力にこだわった成分が配合されないケースが多いです。
その結果、有効成分が豊富に配合されていても効果があらわれないことがあります。
また育毛シャンプーには分子量の大きい成分が使われることが多いため、浸透力が弱いことが多いです。
育毛剤の場合は、ナノ技術でしっかり浸透させることができるものも少なくありません。
このように浸透力に差が生まれるため、育毛シャンプーは効果がないと感じるかたがいます。
成分の違い
育毛シャンプーと育毛剤では目的が異なるため、主成分も違います。
育毛シャンプーの主成分は洗浄成分で、育毛剤は育毛や発毛に有効な成分です。
育毛シャンプーの目的は、頭皮の汚れを落とし頭皮環境を整えることです。
そのため育毛シャンプーを選ぶ際は、配合されている洗浄成分に注意する必要があります。
多くの育毛シャンプーにはアミノ酸系洗浄成分が配合されています。
アミノ酸系は洗浄力がマイルドで頭皮へのダメージも少ないです。
反対に一般的なシャンプーには、洗浄力が強く頭皮へのダメージが大きい高級アルコール系や石油系洗浄成分が多く使われています。
育毛剤の場合は育毛シャンプーと違い、いかに育毛や発毛できるか研究されて配合する成分が決められています。
そのため、育毛や発毛効果があるとうたっている育毛シャンプーでも、育毛剤ほどの効果は生まれません。
本当に髪を生やしたい時に有効な薄毛対策
本当に髪を生やしたい時に有効な薄毛対策は、頭皮環境の整備と発毛に有効な成分の内服や塗布です。
頭皮環境の整備
育毛や発毛のためには、その基盤となる頭皮の健康が不可欠です。
皮脂の過剰分泌でいつも湿疹ができている、敏感肌でかゆみがとまらない、脂漏性皮膚炎を起こしているなど頭皮トラブルがある場合、まずは育毛シャンプーを使用して頭皮環境を整える必要があります。
そのため、頭皮トラブルに合ったシャンプーを選ぶことが大切です。
育毛シャンプーには、一般的なシャンプーにはないアミノ酸系の洗浄成分や頭皮トラブルを抑える成分が配合されています。
洗浄成分は、頭皮への刺激が弱いアミノ酸系がおすすめです。
その他の高級アルコール系やせっけん系などは、頭皮トラブルを悪化させる可能性があるためです。
また頭皮の乾燥がひどい場合は保湿成分が配合されているもの、脂漏性皮膚炎が起きている場合は殺菌作用のあるケトコナゾールやミコナゾールが配合されているシャンプーを選ぶ必要があります。
頭皮環境が改善し育毛環境が整うと、育毛剤の浸透効果はアップします。
発毛に有効な成分の内服や塗布
薄毛の原因は色々あります。
ストレスや栄養不足、脂漏性皮膚炎、AGAなどです。
そのため、それぞれに合った対策を取る必要があります。
ストレスが原因の場合は、そのストレスの元を取り除くことが最も効果的です。
できない場合は、上手にストレスを発散することで薄毛を改善することができます。
薄毛の原因が栄養不足の場合は、髪の育成に必要な栄養を補給したり育毛剤を塗布したりすることが重要です。
髪の育成には亜鉛やビタミン、ミネラルが重要です。
これらの栄養素が多く含まれる食事を摂ったり、サプリメントを服用したりすることが薄毛改善には有効です。
栄養補給を重視した育毛剤の使用も有効です。
脂漏性皮膚炎で抜け毛が増えている場合は、皮膚科やAGAクリニックでケトコナゾール配合シャンプーを処方してもらうことをおすすめします。
AGAの場合は、医学的に発毛が認められている医薬品成分の内服や塗布が必要です。
AGAは進行性のため、民間療法では薄毛は改善できないためです。
AGAクリニックへの通院やリアップなどの医薬品外用薬を使用することで、薄毛を改善し発毛を促すことができます。
まとめ
育毛シャンプーに効果・意味がないと言われる理由や、本当に髪を生やしたい時に有効な薄毛対策について見てきました。
内容をまとめると以下のようになります。
- 育毛シャンプーは配合される成分の割合や育毛効果が育毛剤と異なるため、効果や意味がないと言われる
- 育毛や発毛のためには、その基盤となる頭皮の健康が不可欠
- 髪を生やしたい時は、薄毛の原因に合った対策を取る必要がある
最近の育毛シャンプーには、育毛剤と同等の成分が配合されるケースも増えてきました。
しかし配合される成分の量や浸透力などが異なるため、育毛剤ほどの育毛効果を得ることができません。
薄毛を改善して発毛させる場合は、頭皮の状態が悪い場合はまずは育毛シャンプーで頭皮環境を改善することが重要です。
そして薄毛の原因に合った対策や治療を行うことで、薄毛を改善し発毛させます。