健康な幹細胞を頭皮に移植してヘアサイクルを改善させる、画期的な治療方法があります。

ここでは幹細胞とは何か、そして幹細胞による薄毛治療の方法と効果、女性の幹細胞による薄毛治療についてご紹介します。


幹細胞による薄毛治療の方法

幹細胞による薄毛治療とは

幹細胞による薄毛治療は、健康な幹細胞を頭皮に移植することで髪を再生させる方法です。

脂肪から取り出した幹細胞を頭皮に移すことで、毛包幹細胞を活性化させることができます。その結果、薄毛を改善できます。

植毛とは違い毛包を移植するものではありません。あくまでも現在頭皮にある毛包を活性化させるやり方です。

また手術は行われませんが、体内の脂肪を取り出す必要があります。

幹細胞の働きでヘアサイクルの改善や頭皮の軟化、血流改善、頭皮環境の改善ができます。


幹細胞による治療の効果

ヘアサイクルの改善

まず抜け毛防止と髪の成長に重要なヘアサイクルの改善ができます。

薄毛が進行している頭皮は、毛包幹細胞の活動がほとんど行われていない状態です。そこに幹細胞を移植することで髪の成長に必要な成長因子が分泌されます。

すると休止していた毛包幹細胞が刺激を受けてヘアサイクルの成長期に入ります。成長期に入れば再び髪が生えてきます。


頭皮の軟化

次に頭皮を柔らかくする効果もあります。頭皮の硬さは脂肪の少なさを意味します。

薄毛が進行している場合、頭皮の脂肪が少なくなります。髪の成長に必要な脂肪前駆細胞の活動が弱くなっているためです。

幹細胞を頭皮に注入すると、この脂肪前駆細胞が活性化されます。すると髪の育成に重要な毛包幹細胞が刺激され、髪が再生する環境が整えられます。


血流改善

血流改善も幹細胞の作用です。元気な髪が成長するためには、毛根に栄養を運ぶ血管がなければいけません。

頭皮の血行が悪いとその栄養が髪に与えられないため、髪が細くなったりヘアサイクルが乱れたりします。

幹細胞の注入でまず細くなった血管が拡張され、さらに新しい毛細血管が作られます。

頭皮全体の血流が改善することで、毛根に十分な栄養を運ぶことが可能になります。


頭皮環境の改善

頭皮環境の改善も期待できます。頭皮環境が悪いと炎症が起き、それが原因で抜け毛が増えてしまいます

幹細胞は炎症を抑える成長因子の分泌も促すため、頭皮環境は良くなります。


正常なヘアサイクルに戻すことが重要

幹細胞によるこれらの作用で薄毛改善効果が期待できますが、そもそも薄毛になってしまう原因は髪の根本にある「バルジ領域」にあります。

この部分には髪を成長させるための毛包幹細胞があります。正常ならばヘアサイクルの成長期に毛包幹細胞が活発に分裂することで髪が作られます。

しかし頭皮環境や血流の悪化などで細胞分裂が止まってしまうと、薄毛が進行してしまいます。

そのため発毛を促進させて薄毛改善を図るには、正常なヘアサイクルに戻すことが重要です。


幹細胞による薄毛治療を受けられるAGAクリニック

ゴリラクリニック 評判

幹細胞による薄毛治療はAGAクリニックで取り扱っているのでしょうか。

現在、日本では多くのAGAクリニックで幹細胞による薄毛治療を受けることができます。

ひとえに幹細胞による薄毛治療といっても治療の方法は大きく2つに分かれています。

そもそも幹細胞とは、新しい細胞の基となる細胞のことです。どんな細胞にもなれることから万能細胞とも言われています。


幹細胞をそのまま注入する治療

この万能細胞である幹細胞をそのまま使う治療が、現在、最先端の幹細胞の薄毛治療とされています。

どのような治療かというと、自分の皮下から採取した幹細胞を自分の頭皮に注入するという治療です。

直接頭皮に注入された幹細胞によって成長因子が作られ毛包幹細胞が刺激されて発毛を促すというしくみです。

また、幹細胞を注入することで頭皮下に新たな毛細血管が作られますので、血流が改善され髪の毛に栄養が行き届きやすくなり太く元気な髪の毛を作り出します。

この治療は、自分の皮下から脂肪を若干採取しなければならないものの、その効果は、現在代表的なフィナステリドやミノキシジルを使ったAGA治療よりも高いというデータが出ており、今後の普及が期待されています。


「聖心毛髪再生外来」

このような幹細胞を直接注入する治療は、「聖心毛髪再生外来」で受けることができます。

聖心毛髪外来は2008年から毛髪外来を開設しており、これまで数々の最先端の毛髪再生治療を行ってきたパイオニア的なクリニックです。

聖心毛髪外来は全国9か所にありますので、お近くのクリニックを探してみてください。


幹細胞成長因子を使った治療

2つ目の幹細胞による薄毛治療には、幹細胞から排出される幹細胞成長因子を使った治療です。

幹細胞成長因子は、タンパク質の一種で「グロースファクター」とも呼ばれています。

幹細胞成長因子は細胞の分裂を促進・活性化させるものですが、幹細胞成長因子は年齢とともに減少してしまうことも分かっています。

幹細胞成長因子が減少すると細胞分裂がされにくくなったり、分裂自体が止まってしまうため薄毛が進行します。

加齢などによって不足してしまった幹細胞成長因子を頭皮に補充することで発毛を促すことができます。


「AGAスキンクリニック」

幹細胞成長因子を使った薄毛治療は、現在では様々なクリニックで受けることができますが、「AGAスキンクリニック」が代表的なクリニックです。

AGAスキンクリニックでは、独自調合した幹細胞成長因子を使用しており、より高い発毛効果が期待できます。


幹細胞が女性の薄毛対策になると言われる理由

フィナステリドを使用しないため安心

女性の薄毛対策には幹細胞を使った治療が有効です。

なぜなら、幹細胞を使用した薄毛治療は、男性の薄毛治療に使われる代表的なフィナステリドを使用しないため、女性の薄毛対策にも有効です。

男性の薄毛治療で一般的に使われるフィナステリドは、男性の薄毛の原因であるジヒドロテストステロンという男性ホルモンを抑制する成分ですが、女性の薄毛には効果がないばかりか、妊婦の方の体内にフィナステリドが入った場合、男の胎児の生殖器に異常が起こる危険性があることが分かっています。

その点、幹細胞を使用した薄毛治療には危険性はないため安心です。


幹細胞とは

では、幹細胞とはどのような細胞でしょう。

幹細胞とは、人間の細胞を生み出す基になる細胞のことです。

分裂して同じ細胞になったり、別の細胞になる能力があり、様々な細胞の基となる細胞です。

ですから、幹細胞を体内に入れることで、傷ついた細胞を修復し新たな細胞を作り出すことが期待できます。

現在、幹細胞を使った治療には2種類あります。

1つは自分の幹細胞を体内に入れる方法ですが、日本ではまだ一般的な方法ではなく、取り扱っている病院もほとんどありません。

2つ目は、幹細胞から出る幹細胞成長因子を取り入れる方法です。

幹細胞を培養する際、幹細胞培養液から多くの幹細胞成長因子が排出され、その幹細胞成長因子を頭皮に注入する方法です。

この幹細胞成長因子には様々な種類があります。

髪に良い代表的な幹細胞成長因子としては、新しい血管を作り出す血管内皮細胞増殖因子(VEGF)、毛乳頭の増殖を促すインスリン様成長因子(IGF)、髪の毛の基となるケラチンを作り出すケラチン細胞増殖因子(KGF)、ヘアサイクルを正常に戻す働きのある肝細胞増殖因子(HGF)などがあります。

このように幹細胞成長因子には様々な薄毛対策の効果があることが分かっており、女性にも有効な薄毛治療として注目されています。

幹細胞因子治療を取り扱う病院も増え、症例数も増えてきていていますので、安全な最先端治療として効果が期待できます。


まとめ

幹細胞による薄毛治療について見てきました。

内容をまとめると以下のようになります。

  • 幹細胞を移殖してヘアサイクルを改善する
  • 幹細胞をそのまま注入する方法と幹細胞成長因子を補充する治療がある
  • 女性の薄毛にも幹細胞による治療は有効

薄毛の治療法と言えば育毛剤や薬の服用などが主な方法でしたが、違ったアプローチで薄毛を改善出来る幹細胞を使った治療は今後の開発が期待されています。

幹細胞での治療を行うクリニックはまだ数少ないですが、ひとつの選択肢としてこれからの進展をチェックしておきたいですね。