AGA治療で投薬を開始して1か月~1か月半ころに、抜け毛の量が増えることがあります。
初期脱毛と呼ばれるもので、大抵の場合治療がうまくいっている証と言えます。
ここでは初期脱毛について、初期脱毛が起きたときの対策、初期脱毛が治まらない場合について、見ていきたいと思います。
AGA治療で起こる「初期脱毛」の症状と原因
初期脱毛は好転作用
薄毛治療をスタートしてから、かえって抜け毛の量が増える場合があります。
これは治療法が間違っているわけではなく、むしろ正しい対処法によりホルモンバランスと頭皮環境が正常化して、弱い髪の毛が抜けて丈夫な毛髪が生えるための土壌づくりがされている証です。
髪の毛のサイクルは成長期、退行期、休止期の3つに大きく分けられます。
初期脱毛で抜ける毛髪は髪の毛の寿命の休止期にあたります。
どんな人にも必ず現れるわけではありませんが、AGA治療から1か月ほどたったころに見られるこれらの症状を、総称して初期脱毛と呼びます。
まれに外用薬や内服薬が強すぎたり、体質に合わないためにアレルギー反応で脱毛の症状が出る場合があります。
一定期間が過ぎても脱毛が続いたり、頭皮が荒れたりしている場合には注意が必要です。
プロペシアによる初期脱毛
AGA治療薬の中でもメジャーな存在のプロペシアですが、利用者が多い分たくさんの初期脱毛が報告されています。
大体投薬をはじめてから1か月ほどたったあたりで、抜け毛の量が増えるケースが多いようです。
AGA治療をはじめたばかりの人は驚くかもしれませんが、大抵の場合治療がうまく行っている証なので継続して大丈夫です。
プロペシアのジェネリック製品でも同様の症状が出る場合があるため、留意してください。
ミノキシジルによる初期脱毛
ミノキシジルは血行を良くする作用があります。
元々は高血圧の治療のために開発された薬品ですが、服用した患者に発毛効果が多数確認されたため、現在では薄毛治療に用いられています。
内服薬と外用薬両方で利用されることが多く、高い血行促進作用が人気です。
プロペシアの使用と同じく、1か月ほどで初期脱毛が確認されるケースが多いようです。
ミノキシジルのジェネリック医薬品や、サプリメントなどでも同じ症状が出る場合があります。
3か月を過ぎても抜け毛の量が減らない時には、医師に相談して治療法の改善が必要です。
初期脱毛が起きた時の対策とどうしても気になる時
治療を続ける
初期脱毛はAGA治療において避けて通れないものです。
治療により頭皮環境やホルモンバランスを正常に戻す中で、生え変わるために弱い髪の毛や寿命を迎えた休止期の毛髪が抜けてしまいます。
丈夫で強い髪の毛を作るための準備期間に入った合図のようなものなので、抜け毛が増えたことは治療が順調に進んでいる証明です。
初期脱毛が出る期間は1か月から1か月半が多いとされています。
治療をはじめてから薄毛が進行したからといって、効果がないと判断するのは早計です。
発毛サイクルが整って薄毛改善が実感できるようになるまで、大体半年ほど必要だとされています。
まずは焦らず治療を続けることが大切です。
帽子などのアイテムを取り入れる
初期脱毛はAGA治療の通過儀礼のようなものですが、場所によっては薄毛が余計目立つ場合があります。
出かける時に気になる場合は、帽子などの小物をいつものファッションに取り入れることがおすすめです。
夏には紫外線対策や熱中症予防にもなり、秋冬は防寒具にも使えます。
頭皮環境を一定に保つことができるため、帽子は薄毛対策にも効果的なアイテムだと言えます。
ただ帽子は密閉空間を作るため、衛生面が気になる場合は洗える素材のものを選んだり、複数の帽子を使い分けるようにすると良いでしょう。
その他にもメガネで視線を髪の毛に行かないようにしたり、明るいヘアカラーにして地肌とのコントラストを弱める方法もあります。
脱毛が治らない場合は治療法を変える
AGA治療による初期脱毛が出る期間は、投薬開始から1か月から1か月半ほどだと言われています。
まれにその後も抜け毛が続く場合があるため、専門外来などで医師と相談しながら経過を観察することをおすすめします。
市販の育毛剤や、ネット通販で個人輸入した医薬品を使用して脱毛が続く場合は、体質に合わない可能性が高いです。
その場合は自分が使っている製品を持って、AGA専門外来や薄毛治療をしている皮膚科でカウンセリングすると良いでしょう。
まとめ
AGA治療でみられる初期脱毛について見てきました。内容をまとめると以下のようになります。
- 初期脱毛は、治療がうまくいっている証
- 投薬をはじめて1か月~1か月半に初期脱毛がみられることが多い
- 1か月半を超えても脱毛が続く場合は要注意
AGAの治療によって抜け毛が増えてしまうことは、治療がうまくいっている証拠だと言われても受け入れ難いことだと思います。
自己判断で治療を中断せずに、医師と相談しながら経過を観察し、健康な髪の毛を作る土壌をしっかり作っていきましょう。