AGA治療を開始してもなかなか効果を実感できないなど、実際に効果が出てAGAを克服するまでにどのくらいの期間がかかるのか気になりますよね。

そこで、今回はAGA治療の期間ごとに期待される効果についてご紹介します。

AGA治療開始後、1か月・3か月でそれぞれ期待される効果

1か月目は初期脱毛が目立つケースも

AGA治療でまず取り入れるのはプロペシアが多いです。

これは5αリダクターゼ酵素の分泌を抑えて、AGAの原因となるジヒドロテストステロンを抑制する働きをするフィナステリドがAGA対策に効果的だからです。

ところが服用してから2週間程経つと、抜け毛が増えたり薄毛が進行したりします。

これは初期脱毛と呼ばれるもので、薬によって発毛サイクルを正常化したことで、弱った髪が新しい丈夫な毛髪に押し出され抜け落ちるため一時的に抜け毛が増えます。

フィンペシアをはじめとしたフィナステリド配合のジェネリック医薬品や、2015年に認可されたばかりのザガーロなどでも同様の現象が起こります。

これは薬が効いている証拠のため、焦って投薬を中止せず服用を持続しましょう。

人によっては初期脱毛が1か月半ほど長引く場合もあり、どうしても気になる時はかかりつけの医師と相談しながら治療法の見直しをすることをおすすめします。


3か月目には発毛が実感できる人も

AGAの症状が軽度な内に治療をはじめれば、早い時期に効果が得られます。

もちろん人それぞれ体質が違うため一概には断言できませんが、初期脱毛で抜けた毛穴から新しく丈夫な髪の毛が生えはじめるため、髪質の変化を感じられるのもこの時期が多いようです。

頭頂部のつむじのあたりがボリュームアップしたり、産毛が増えて生え際の形がはっきりしなくなったりと目に見えた効果がでる人もいます。

さらにミノキシジルを合わせて服用している場合、手の甲の体毛が濃くなる場合がよくあります。

これは体の末端の毛細血管が活発化していることによるもので、薬が効いている証拠と言われています。

その他にも、洗髪時やスタイリングの時に髪の毛の感触が変わったように感じたり、寝起きの髪の毛の立ち上がりが良くなったりと、3か月ほど経過すると治療の効果を感じるポイントが随所にでてきます。

AGAによる脱毛症が進行している場合は、もっと高いレベルの治療が必要なケースもあるため定期的なカウンセリングは欠かさないようにしましょう。


AGA治療開始後、半年・1年でそれぞれ期待される効果

半年後の効果

AGA専門外来では半年間継続して治療を続けることを推奨しているところが多いです。

半年間治療を続けて薄毛の改善が見られたら、それ以降は維持のための療法に切り替えるなどの選択肢もあります。

維持する段階になると、内服薬の量も減るため費用面の負担も減ります。

自己判断で勝手に投薬をやめたりすると、再び薄毛の症状がでて最初から治療をやり直す必要もあるため必ず医師のアドバイスに従ってください。

半年間で効果を感じられなければ、注入療法などの次の段階の治療に移行する場合があります。

もっとも、体質によっては一年経ってから投薬治療の効果がでるケースもあるため焦らないことが先決です。

治療をはじめてから半年ほど経つと抜け毛が目立つ時期がありますが、多くの場合発毛サイクルによる生え変わりのため過度な心配をする必要はありません。

抜け毛があまりにも多かったり、期間が長引く場合は治療が合っていない可能性もあるため、見直してもいいかもしれません。


一年後の効果

AGA治療を始めて一年ほど経つと、ほとんどの人が何らかの効果を感じられるようになります。

症状が軽度な場合は半年ほどで改善され、発毛を促進するための治療方法から今ある髪の毛の量を維持する方法に変える人もいます。

ほんの一例ですが、外用薬と内服薬を利用した投薬の場合1か月に一度来院して1万円から3万円ほどかかりますが、維持に切り替えると2、3か月に一度の来院で済むため手間とコストを削減できます。

中期程度の症状の人は半年から一年を目安に治療薬を変えたり、より濃度の高いものに変えるケースもあります。

毛母細胞の働きが極度に衰えてしまっていたり、細胞自体が機能していないと、一年治療を継続しても改善が期待できないため育毛メソセラピーや植毛などの療法に移ることをおすすめします。

多くの場合クリニックは経過観察に半年から一年を目安にしていますが、それぞれ体質やその人に合った治療法があるため自分のリズムで進めることが大切です。


AGA治療をはじめて1年以上で効果が出ない場合

治療薬を切り替える

一般的にAGAの治療薬でメジャーなのは、プロペシアを代表とするフィナステリドと呼ばれる成分が配合された内服薬です。

確かにフィナステリドは5αリダクターゼ酵素の働きを抑えて、AGAの原因のジヒドロテストステロンの生成を未然に防ぐ作用があります。

しかしフィナステリドが有効に働くのは2型の5αリダクターゼ酵素に限られており、1型の5αリダクターゼ酵素にはあまり効果がありません

1型と2型の違いは、薄毛が現れる場所にあります。

主に1型5αリダクターゼ酵素は前頭部に存在するため、生え際の薄毛が気になる人がフィナステリド配合の医薬品を摂取しても症状が改善されない場合が多いです。

生え際の薄毛対策をしたい場合は、1型の5αリダクターゼ酵素に効くザガーロの利用をおすすめします。


植毛などを取り入れる

AGAの薄毛の症状をずっと放置していた場合、髪の毛を作るための毛母細胞がすでに死滅しているかもしれません。

毛母細胞が機能していないと、投薬や注入療法などのAGA治療を継続しても新しい毛は生えない可能性が高いです。

その場合は自毛植毛をすることをおすすめします。

自毛植毛とは側頭部や後頭部などの健康な部分の毛母細胞を採取し、髪が薄くなっている部分に移植する方法です。

髪の毛を作り出す細胞自体を移植するため、定着すればその後半永久的に髪の毛が生えてきます。

ただAGA治療の中でも自毛植毛はもっとも高いため、利用者に費用面の負担がかかります。

治療にかかる料金はクリニックにより異なりますが、平均で500グリット(約1,000本から1,500本)で500,000円ほどかかる場合が多いです。

広い範囲にAGAの症状がでている人は、もっと高額な治療費が必要になります。

施術の方法もそれぞれで、メスを使うスリット法や医療ロボットを使うやり方など、バリエーション豊かです。

支払いには分割払いや医療ローンも使え、クリニックごとに募集しているモニターになれば通常よりも手軽な値段で治療を受けられます。


まとめ

AGA治療の期間ごとに期待される効果について見てきました。

内容をまとめると以下のようになります。

  • 初期脱毛で服用後2週間程経つと、抜け毛の増加や薄毛の進行が見られることがある
  • 半年間の治療で維持療法への切り替えや治療方針の変更を行うクリニックが多い
  • 1年経過後効果が出ない場合は、治療薬の切り替えや自毛植毛への変更など別の治療を行うことになる

AGA治療は早ければ3ヶ月、遅くとも1年で何らかの効果が出る場合がほとんどです。

改善が見られる場合には、維持治療への切り替えとなり、クリニックへの通院回数が減少し、治療費も少なくなります。

1年経過後も改善が見られない場合には、治療方針の切り替えや、高額な自毛植毛への変更となるため、さらに治療費がかかりますので、しっかり相談して治療方針を検討してください。