現在は通販や市販で多くの育毛剤が販売されています。
しかし発毛剤に分類される商品もあることから、どれを選べばよいか迷うかたも少なくありません。
ここでは育毛剤と発毛剤の違いや効果、副作用の違いについて解説していきます。
育毛剤と発毛剤の違い
育毛剤と発毛剤では次のような違いがあります。
育毛剤
育毛剤は医薬部外品に分類されています。
厚生労働省が認可した有効成分が一定割合で配合されているものを指します。
毛を育てると書くように、今生えている髪を元気にしたり頭皮環境を改善するためのものです。
そのため、髪を生やして薄毛を治療することが目的ではありません。
ただし、まったく薄毛が改善しないことはありません。
頭皮環境の悪化で抜け毛が多く薄毛になっている場合、頭皮環境を良くすれば抜け毛も治まり薄毛は改善します。
しかし主な目的は抜け毛の予防や頭皮環境の改善のため、大きな薄毛改善効果は見込めません。
インターネット通販やドラッグストアなどで多くの種類の育毛剤が販売されており、購入する際は許可などは必要ありません。
発毛剤
発毛剤は医薬品に分類されています。
医薬品は治療を目的とした薬のことで、厚生労働省から効果が認められたものです
医薬部外品の育毛剤とは異なり、はっきりと治療が目的とうたうことができます。
発毛剤に配合される代表的な成分は、ミノキシジルです。
ミノキシジルが配合されている発毛剤は国産ではリアップ、外国産ではロゲインなどがあります。
購入するためには、育毛剤とは異なり医師や薬剤師の許可が必要です。
クリニックで医師の診察を受け処方してもらう、もしくは薬剤師がいる薬局やドラッグストアで許可を受ける必要があります。
発毛剤には外用薬以外に内服薬もあります。
代表的な内服薬はフィナステリドです。
フィナステリドもクリニックで診察を受けて処方してもらう必要があります。
養毛剤
育毛剤や発毛剤以外に、養毛剤もあります。
養毛剤は医薬品でも医薬部外品でもなく、化粧品に分類されます。
化粧品は厚生労働省が効果を認めた成分が配合されていないため、はっきりとした効果は期待できません。
しかし、厳選した成分が配合されていたりメーカーの独自技術が使われていたりするものもあるため、効果を実感するケースもあります。
直接発毛や頭皮改善効果はありませんが、養毛剤に配合されている成分が頭皮に合っている場合、結果的に抜け毛予防効果につながることもあります。
化粧品のため、許可を受けずに購入することができます。
育毛剤と発毛剤の効果、副作用がある人ない人
育毛剤と発毛剤の効果
育毛剤と発毛剤では共通の効果が多いですが、明確な違いもあります。
現在生えている髪を健康的に育成する育毛効果や、髪を抜けにくくして本数を維持する効果は共通です。
しかし発毛に関しては大きく異なります。
育毛剤には新しい髪が生えるのをサポートする発毛促進効果が、発毛剤には新しく髪を生やす発毛効果があります。
発毛剤は発毛効果が認められているため、使用することで髪を生やすことが期待できます。
しかし育毛剤の場合は発毛は直接期待できませんが、頭皮環境や血行を改善することで、髪が生えやすい環境を作ることができます。
そのため発毛を目的とするならば、発毛剤の使用をおすすめします。
副作用の違い
育毛剤と発毛剤では、起きる可能性のある副作用も異なります。
育毛剤は頭皮環境の改善や育毛、発毛のための土台づくりが目的で、医薬品を配合していないため、体に大きな変化は生まれません。
そのため、副作用もほとんど発生しません。
一方で発毛剤は、医薬品の力を借りてヘアサイクルを正常化させ発毛をさせるという劇的な変化を体に与えます。
そのため、副作用も出やすいです。
たとえばミノキシジルの場合、むくみや頭痛、動悸などの副作用が確認されています。
ただし個人差があるため、軽いむくみだけで済むかたもいれば動悸や頭痛が出るかたもいます。
内服薬のフィナステリドの場合は、肝機能障害や性欲減退、気分の落ち込みなどの副作用が確認されています。
特にフィナステリドは女性には禁忌とされています。
服用することはもちろん、経皮吸収性があるため触ることも厳禁です。
胎児に悪影響を及ぼす可能性があるためです。
目的に合ったほうを選ぶ
育毛剤と発毛剤、両方の効果と副作用を考えて、目的に合ったほうを選ぶことが重要です。
副作用が出る可能性はあるが発毛させて薄毛改善をしたい場合は、発毛剤の使用が適しています。
しかし、薄毛改善ではなく抜け毛予防や頭皮環境の改善が目的の場合は、育毛剤の使用のほうが合っています。
まとめ
育毛剤と発毛剤の違いや効果、副作用の違いについて見てきました。
内容をまとめると以下のようになります。
- 育毛剤は医薬部外品で頭皮環境の改善や抜け毛予防が目的、発毛剤は医薬品で薄毛治療が目的
- 発毛剤には新しく髪を生やす発毛効果があるが、育毛剤はあくまでも新しい髪が生えるのをサポートする発毛促進効果しかない
- 発毛剤の使用でむくみや頭痛、動悸などの副作用が起きる場合がある
育毛剤と発毛剤は似ているようですが、明確な目的の違いがあります。
発毛剤は発毛効果が期待できますが、育毛剤はあくまでも発毛のサポートするだけです。
ただし発毛剤だけおすすめというわけではありません。
目的によって使用するものを変える必要があります。
副作用を起こさずに抜け毛予防をするだけの場合は、育毛剤のほうが適しています。
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