薄毛の治療は、早ければ早いほど効果が出やすいことが特徴です。
薄毛が進行してしまう前に、頭皮の状態を見て薄毛の前兆を感知してケアを行うことで、薄毛の進行を食い止めることができる可能性が高くなります。
ここでは薄毛の前兆はどんな頭皮状態なのか、どのようなケアを行えば良いのかを見ていきたいと思います。
薄毛の前兆となる頭皮の状態
固くなっている
薄毛になりやすい頭皮の状態でまずあげられるのが、固くなってしまっていることです。
固い頭皮は血行が悪くなっているので、栄養が隅々まで行き渡らなくなっています。
肩がこっている時、血行が悪く筋肉が固くなっているのと同じようなイメージです。
頭皮が固くなる原因
頭皮が固くなる要因には、ストレスや運動不足などがあります。
ストレスを受け続けると、自律神経のバランスが乱れて血行が悪くなります。
さらに運動不足が続いて体を動かさないでいると、血行が悪くなるだけでなく、代謝を良くするための成長ホルモンも分泌されにくくなります。
それに加えてデスクワークの人は、長時間パソコンを見ることで眼精疲労が蓄積されるので余計頭皮に悪影響です。
赤くなってしまっている
健康的な頭皮は、水分と油分のバランスが取れていて白いのが特徴です。
海や山など真夏の屋外で強い紫外線を長時間受け続けていると、体の皮膚と同じように頭皮も日焼けをしてしまいます。
日焼けとは皮膚が軽い火傷をしている状態なので、水分が抜けて乾燥しやすくなっています。
さらにターンオーバー(新陳代謝)のリズムも狂ってしまうので、健康的な頭皮に戻るまで時間がかかってしまいます。
頭皮の日焼け対策
日差しの強い時期にレジャーや観光に行く時は、帽子を忘れずに持って行くようにしましょう。
屋外の音楽フェスは長い時間同じ場所にいるので、頭皮に過酷な環境だと言えます。
海で遊ぶ時もパラソルを使うのがおすすめです。
日差しを防ぐことは頭皮を守るだけでなく、熱中症予防にもつながります。
イベントを楽しめるように、準備は万端にしておきましょう。
脂っぽい、または乾燥している
頭皮の皮脂分泌が多くベタベタとしている人は薄毛になる可能性大です。
毛根で過剰に分泌された皮脂が毛穴に詰まって、脱毛スピードを早めてしまいます。
自覚症状がなくても、抜け毛の毛根に脂っぽい塊が大きく付いていたら、将来的に薄毛になるかもしれません。
逆に頭皮が乾燥していても、薄毛になるリスクがあります。
頭皮の水分量が足りていないと、乾燥を補おうとして油分が過剰に出てバランスを欠いたり、外部からのダメージをダイレクトに受けてしまいます。
一枚の皮で繋がっているため、顔の皮膚と頭皮の状態は非常に近いです。
スキンケアと同じように頭皮も、それぞれの肌質に合わせてケアをすることが大切です。
頭皮と薄毛の関係
頭皮は髪の毛を作る畑
薄毛対策について調べる時に、よく出てくるのが頭皮ケアについてです。
髪の毛は頭皮に無数にある毛穴から生えています。
毛穴の中には毛包と呼ばれる器官が存在しており、分泌されたホルモンや血管を通って運ばれる栄養の影響を受け、発毛しています。
油分を多く摂りすぎたり、栄養バランスが崩れていると発毛に必要な栄養が毛包まで届けられません。
さらにホルモンバランスが崩れていても新陳代謝に影響を及ぼすため、発毛サイクルが乱れてしまいます。
丈夫で強い髪の毛を作るためには、頭皮が健康な状態でいることが1番大切です。
理想的な頭皮の温度とは
あまり注目されませんが、頭皮の温度も薄毛対策において重視したい点です。
理想的な頭皮の温度は体温よりマイナス1度から3度だとされています。
それよりも低いと血行不良の恐れがあり、あまり温度が高くても炎症や熱射病の可能性があります。
正確に頭皮の温度を測るためにはレーザー温度計の使用がおすすめです。
器具を使わずに確認するなら、手のひらや指先を使いましょう。
ひんやりとしていると感じたらマッサージなどで血行を良くし、熱いと感じたら保冷剤などで冷やすのが効果的です。
一般的に男性は頭皮の温度が高いので薄毛になりやすく、女性は温度が低いので脱毛しにくいとされています。
ですがその時々のコンディションに合わせた対応をするのがベストなので、毎日1回は頭皮の状態や温度を確認すると良いでしょう。
頭皮のコラーゲンを増やそう
2016年3月、東京医科歯科大学の研究チームが興味深い発表をしました。
加齢による薄毛は頭皮のコラーゲンの減少が原因だとするものです。
マウスを使った実験では、老化でDNAに傷が付くことでコラーゲンを分解する酵素が増え、髪の毛を作る器官の毛包が小さくなることが分かりました。
毛包幹細胞はコラーゲンによって保護されているので、酵素によってだんだんコラーゲンの分解が進むと、最後には毛穴自体がなくなってしまうのだそうです。
東京医科歯科大学では新薬を開発している途中ですが、5年以上かかる見込みです。
加齢による薄毛を防ぐためには、体内でアミノ酸をコラーゲンにするビタミンCの摂取が効果的です。
薄毛を改善する頭皮ケア、マッサージの方法
育毛剤やエッセンスでスカルプケア
薄毛対策のためにはクリニックやサロンなどの専門家だけでなく、毎日のセルフケアも有効です。
エステに週1回通っても、他の日に食べ過ぎていたら充分な効果が得られないように、効率的な効果を得るためには毎日の地道なケアが大切です。
洗髪後に育毛剤やスカルプエッセンスの使用を続けると、薄毛改善に高い効果があります。
薬局などで売っている育毛剤は種類が多いですが、薬剤師や店内のスタッフに症状と目的を伝えれば自分に最適な製品を選んでくれます。
またスキンケアブランドからも、頭皮ケアのためのエッセンスが売られています。
乾燥しがちな肌質向けの製品には潤いを保つもの、脂性の人は皮脂を吸着する成分のもの、敏感肌の人には複数のハーブがブレンドされた製品など・・・種類や効能も様々です。
マッサージでセルフヘッドスパ
頭皮の状態を健やかにするためには、マッサージが効果的です。
頭皮マッサージには血行を良くしたり、余分な皮脂を取り除く効果があります。
方法にはたくさんの種類がありますが、手を熊手のように広げて爪先ではなく指の腹で頭皮を揉みほぐすと良いでしょう。
巡りが悪い部分は痛いので、痛気持ちいいくらいの力加減で丁寧にほぐすのがおすすめです。
頭皮マッサージ用のブラシもリーズナブルな価格で販売されているので、ネイルアートをされている人や、やり方が分からない人でも簡単にマッサージができます。
シャンプーを優しい成分のものに
市販の安いシャンプーは画一的に効果があるように作られているため、洗浄力が強すぎる場合が多いです。
特に乾燥肌や敏感肌の人、髪が細く柔らかい人には優しい洗い心地のシャンプーがおすすめです。
アミノ酸のシャンプーは洗い心地が石油系界面活性剤のものより優しく、キューティクルや頭皮に直接髪の毛の原料であるアミノ酸を補給できるので、細い髪の毛の人にぴったりです。
オーガニック系の製品は天然由来の精油が優しくケアしてくれるため、肌が弱い人に最適です。
毎日するシャンプーも、こだわりを持って選べば立派に頭皮ケアができます。
まとめ
頭皮の状態と薄毛の前兆について見てきました。内容をまとめると以下のようになります。
- 頭皮を見れば、薄毛になるかどうかわかる。
- 日頃から頭皮をセルフケアすることが大切。
- マッサージや、優しいシャンプーの使用も効果的。
薄毛が進行する前から、日々頭皮の状態を意識しておくことは大切ですね。
薄毛になる前に薄毛の前兆をキャッチできた場合は、毎日きちんとケアを行うことで薄毛を防ぐことが出来ます。
薄毛が少し進行してしまっている場合でも、日々の頭皮ケアはとても重要なのでぜひ取り入れてみてください。