AGA治療は病院でも治療ができますが、専門のクリニックは身近にどのくらいあるのでしょうか。

また、専門のクリニックで治療をした場合、病院での治療と比べてメリットやデメリットはどのようなところにあるのでしょうか。

今回は、AGA治療専門のクリニックはあるのか、またAGA治療専門のクリニックの特徴やメリット、デメリットについてご紹介します。

AGA治療専門のクリニックはある?

皮膚科でも薬は処方してもらえる

AGA(男性型脱毛症)は、体内で男性ホルモンのテストステロンが5αリダクターゼ酵素と結合して、DHT(ジヒドロテストステロン)と呼ばれる成分がたくさん分泌されることに原因があります。

この5αリダクターゼ酵素の動きを抑えて、抜け毛を抑えるための薬は皮膚科や形成外科でも処方してもらえます

症状がごく軽度な人は、内服薬の処方のみで治療が間に合う人もいます。

また、薄毛の症状が出ていない人の中でも、予防的観点で服用するケースもあります。

このように、専門的クリニック以外でも治療に必要な薬は処方してもらえます。

しかしカウンセリングが簡素なものだったり、予約が取れなかったり、専門的な治療が受けられない点がデメリットです。


専門的な治療はAGA外来で

より専門性の高い治療を受けたい人には、AGA専門外来を受診することをおすすめします。

2005年に日本で誕生したAGA専門外来は、今では全国的に数多く存在しています。

わざわざ遠方まで行かなくても、家の近くで専門的な治療が受けられます。

皮膚科や形成外科で利用できる投薬治療は脱毛を抑制するだけで、発毛は望めません。

専門外来では血液や遺伝子検査を用いて、体質を詳細に診断した上でオーダーメイドのプログラムを組んでくれます。

投薬治療も種類がより豊富で、自分の症状改善に最適な薬品を選ぶことができます。

他にもメソセラピーと呼ばれる注入療法や、自毛植毛などが利用できるため、あらゆる症状に対応できるのも専門外来ならではの強みです。

このように、一歩進んだ治療を受けたい人は、AGA専門外来が最適です。

受診前に注意しておきたいこともあります。

AGAは美容整形などと同じで自由診察扱いのため、治療にかかる費用は全額自己負担です。

さらに治療に使用する内服薬の成分の中には、ドーピング検査に引っかかるものもあるため、スポーツをしている人は初回カウンセリング時に医師に相談しましょう。


AGA専門クリニックで治療するメリット、デメリット

専門性の高い治療ができる

AGA専門外来で薄毛治療を受ける最大のメリットは、治療法のバラエティの豊かさです。

AGAの治療薬は皮膚科や形成外科でも処方されますが種類が少なく、十分なカウンセリングも受けられないままで終わるため、本格的に改善したい人には物足りない場合があります。

AGA専門外来では投薬治療に利用される医薬品の種類も多く、ジェネリック医薬品も利用できるため治療にかかる費用をリーズナブルに抑えられます。

さらにAGAの症状が進行している人は、注入療法や自毛植毛などの高度な技術を伴う方法も選択できます。

有効成分を直接頭皮に注入する注入療法は、再生療法とも呼ばれておりダイレクトに高い効果が得られる上に、効果が長期間持続します。

以前は注射を使って注入する方法がメジャーでしたが、現在ではレーザーや超音波を使った痛みの少ない方法が主流です。

育毛メソセラピー、HARG療法、ヘアマトリックスなどが注入療法です。

さらに症状が進行している人や、即効性が必要な人には自毛植毛がおすすめです。

治療にかかる費用は高額ですが、定着した部分は半永久的に効果が持続します。

入院をしないで日帰りで済んだり、遠方から来院している人のために宿泊費や交通費を一部負担するクリニックもあります。


費用が高い

現行の法律ではAGA治療は保険適用外です。

生命活動や健康を損なう症状ではないため、美容整形やインプラントと同じ自由診察扱いで、治療費は利用者が全額負担しなければいけません。

投薬治療はプロペシアの単剤処方の場合、皮膚科は8,000円から10,000円で、AGA専門外来の平均は6,000円から8,000円で、一般的な病院よりもむしろ安いほどです。

しかしクリニックオリジナルの処方薬は15,000円と高くなります。

より専門的な注入療法は1回20,000円から80,000円で、HARG療法の場合高いクリニックだと1回150,000円かかるケースもあります。

クレジットカードや医療ローンで分割払いを利用することもできますが、総額の料金が高いことは変わりありません。


まとめ

AGA治療専門のクリニックの特徴やメリット、デメリットについて見てきました。

内容をまとめると以下のようになります。

  • 皮膚科や形成外科でも内服薬を処方してもらえるが、カウンセリングや治療方法の面で十分な効果が得られないことが多い
  • 一歩進んだ治療を受けたい人は、AGA専門外来が最適だが、全額自己負担となり治療費が高額になる
  • AGA専門外来で薄毛治療を受ける最大のメリットは、治療法のバラエティの豊かさ

AGA治療は、皮膚科や形成外科でも行うことができますが、内服薬の治療がほとんどで、効果が見られない場合は、AGA専門クリニックでの治療をおすすめします。

AGA専門クリニックでは、現在の症状を十分に把握し、症状に合わせた治療を行ってもらえます。

ただし、治療費は保険が効かず全額負担となりますので、治療方針と費用面を先生とよく相談して治療を受けるようにしてください。