後頭部が薄毛になる原因のひとつとして、ライフスタイルの乱れが挙げられます。毎日の生活習慣や食生活が乱れることによって、頭皮の環境悪化や髪に必要な栄養の不足が起こります。

また後頭部の薄毛は心臓病との関連性があるとの研究もあるので注意したいです。

ここでは後頭部の薄毛の原因と対策、後頭部の薄毛を目立たなくする髪型や、薄毛の進行について見ていきたいと思います。


後頭部が薄毛になる原因

ストレスや不規則な生活習慣によるもの

後頭部の薄毛の原因でまず考えられるのは、ライフスタイルの乱れです。

忙しくて外食が続いたり、タバコやアルコールを日常的に摂取する人、寝不足が続いたりストレスを受けている・・・そんな生活を送る人は薄毛になりやすいです。

なぜかと言うと外食やジャンクフードは、肉食になりやすい上に質の悪い油がたくさん含まれているからです。

動物性の脂質や酸化した油は血管の中で固まり、血行に悪影響を与え頭皮環境が悪化するリスクがあります。

どうしても外食が多くなる人は野菜を多く摂るようにしたり、血液をサラサラにしてくれるDHAが含まれているを食べるといいでしょう。

タバコアルコールは毛細血管の動きを悪くして、体内に入ったそれらの成分の分解のために、発毛に大切な栄養まで使ってしまいます。

ストレス寝不足も体内のビタミンなどを大量に消費する行為なので、健康的なリズムで生活することや、足りない栄養を積極的に摂取することが薄毛対策に大切です。


男性ホルモンの過剰分泌

男性の薄毛症状として有名なのがAGA(男性型脱毛症)です。

現在では専門クリニックなども多く存在するほど、多くの男性が悩んでいる症状です。

その原因は男性ホルモンの分泌異常にあります。

男性ホルモンの分泌は10代後半から20代前半までが一番活発で、その後はゆるやかな下降線を描くように分泌量が低くなります。

それを補うようにDHT(ジヒドロテストステロン)の分泌がどんどん増えていきます。

このDHTは男性にとってとても大切な役割があるものの、増えすぎると発毛サイクルの乱れや体毛の増加などの症状をもたらすため、注意したい成分です。


同じ髪型をずっとしているから

特に女性に多い薄毛の症状が、瀰漫(びまん)性脱毛症です。

毎日同じ分け目にしていたり、きつくひっつめた髪型を頻繁にしていると、そこからどんどん髪が薄くなることがあります。

仕事で髪型にルールがある場合は仕方ありませんが、毎日の洗髪時に頭皮をマッサージするようにして血行を良くしたり、ビタミンやミネラルなどの栄養を豊富に摂ることで症状の改善が期待できます。


後頭部が薄毛になった時の対策

栄養を摂って血行を良くする

後頭部の薄毛は血行不良や栄養不足、外部からのストレスが主な原因とされています。

運動不足で外食続きの人、タバコやアルコールを常飲している人などは、これらの症状が出やすいようです。

ジャンクフードやファストフードを食べることが多い人は、サラダを添えたりメインのおかずを魚料理にするとバランスが取れて良いです。

アルコールが体内に多く入ると、髪の毛を作るための栄養が体内のアルコールを分解するために優先して使われてしまいます。

毎日働いている人は外食が多くなりがちなので、足りない栄養分を補うためにはサプリメントを使うのが効果的です。


清潔な寝具を使うことが大切

夜寝る時に枕にタオルを巻いている人も多いかと思いますが、実は薄毛対策には逆効果になる場合があります。

タオルのように繊維が大きくザラザラとしているものは、摩擦が起こりやすいので頭皮と毛髪に大きなダメージを与えます。

できるだけ枕カバーなどの寝具には、なめらかですべすべとした素材の物を使用することがおすすめです。

髪の毛が濡れたまま眠ると雑菌が増えやすい環境になり、頭皮にも良くない環境になるので髪の毛はちゃんと乾かしてから眠るようにしましょう。

同じ枕カバーをずっと使うこともあまり良くありません。

皮膚を清潔に保つためには3、4日に1度の頻度で枕カバーを変えるのが理想的です。

難しい人は1週間に1度枕カバーの交換と、枕本体を日光に当てて殺菌することを習慣にすると効果的です。


改善されない場合は専門外来へ

一般的に後頭部はAGA(男性型脱毛症)の症状が出にくい箇所だと言われています。

そのため後頭部の薄毛に悩む人が、AGAの専門外来に行くことは少ないかもしれません。

ですがAGAの専門外来ではホルモンバランスを整える治療だけでなく、精密な体質検査血行を促進する治療薬サプリメントの処方も行ってくれます。

生活スタイルの改善のためのアドバイスもしてくれるので、AGA専門外来や皮膚科などで専門家の意見を聞くのも薄毛改善には最適です。


後頭部が薄毛でも目立たない髪型

トップにボリュームを持たせる

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後頭部の毛髪が薄くなってきた時に試したいのが、トップにボリュームを持たせるスタイルです。

男性の場合はサイドを刈り上げるツーブロックやソフトモヒカンがおすすめです。

会社の規定がある人は刈り上げ部分を少しソフトにして、フォーマルシーンにも対応できるスタイルにすると良いでしょう。

また、その際のスタイリングにスプレーなどを使うと毛穴が詰まるリスクがあるので、優しい素材のワックスを使うとよりダメージを軽減できます。

女性の場合、後頭部をふんわりとしたヘアアレンジをすると薄毛をカバーできます。

ポニーテールにする時にも、後頭部の髪の毛をつまんでラフに引き出すと、よりこなれた印象も作れて一石二鳥です。

髪の毛を下ろしたナチュラルなスタイルの時でも、少し逆毛を立ててヘアアクセサリーを用いれば、後頭部をボリュームアップしつつレトロでかわいい印象ができます。


パーマでニュアンスを出す

パーマができる職場環境であれば、重めにカットしてもらってパーマでふんわりとさせるのも効果的です。

男性はサイドの髪の毛を刈るようにして、トップにパーマをかけるとすっきりしながらもボリュームアップが期待できます。

女性は全体的にふんわりとパーマをかけると、トレンド感を押さえつつ薄毛がカバーできます。

最近は髪の毛に優しいパーマ材が開発されていたり、自然なクセのようにパーマがかけられるので、ぜひ1度はお試しください。


小物を取り入れるのもおすすめ

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薄毛をカバーするためには小物を使うのも有効です。

キャップやハットを使えばおしゃれに薄毛を目立たなくすることができます。

ストリート系の人はターバンや幅広目のヘアバンドを使うと、他の箇所の髪の毛が集まってきて自然にボリュームアップできます。

女性には髪の毛の下に隠すパッドの利用がおすすめです。

本来は後頭部にボリュームを持たせてレトロなスタイルを作るものですが、薄毛を隠すのにも使えるアイテムです。

その他にも部分用のウイッグなどを用いるのも効果的です。

ネットショップやコスチュームショップなどで、自然で付け心地の良いものが安価で買えます。


後頭部が薄毛になった後の症状の進行

つむじが薄くなったら薄毛かも

薄毛は主に40代の男性が多いですが、発症する年齢は人それぞれです。

多くの人は目で確認して明らかに薄毛の症状が出てから治療を始めるのですが、薄毛治療は迅速に行うとより効果が得られます

そのためには日々の細かなチェックが重要なので、毎日のブラッシング時に抜け毛の数を確認すると良いでしょう。

後頭部の薄毛はAGAではないことが多いとされています。

適度な運動を取り入れたり、栄養をバランス良く取ったりして生活習慣を改めることが大切です。

さらに男性はあまり習慣はないかもしれませんが、スカルプエッセンスでマッサージしたり美容院でヘッドスパを受けるのも効果的です。

また、鏡で360度確認するのも大切なので習慣づけたい方法です。

症状が進行する前にすぐ対応できるよう、毎日チェックしておきましょう。


パターンを確認するのがおすすめ

アメリカで1942年に皮膚科医のハミルトン氏が作成して、ノーウッド氏がまとめたN-H分類と呼ばれる薄毛のパターン表があります。

これは主にAGA(男性型脱毛症)の症例パターンとして用いられていますが、他の原因の薄毛の確認にも有効です。

ネットで画像検索すれば、各症状の進行パターンを見ることができます。

後頭部の薄毛が気になる人は2バーテックスからの流れを確認すると、近いものがあるのではないでしょうか。

つむじから脱毛箇所が広がって、そのまま放置すると前頭部(頭のてっぺんから生え際)まで薄毛が進行してしまいます。


後頭部の薄毛は心臓病のリスクも

実は後頭部の薄毛は血行不良の現れであると言われています。

不規則な生活を長く続けていると、血行不良が慢性化してしまいます。

そうすると血管が老化して動脈硬化につながり、心臓病のリスクが高まるようです。

後頭部の薄毛と心臓病の因果関係は、東京大学の研究チームによって発表されました。

後頭部の毛髪が薄い人とそうでない人では、約1.5倍ほど心臓病発症率が違うそうです。

脂質が多い食事をたくさん取っていたり不規則な生活を長く続けている人は、薄毛だけでなく健康そのものを害する恐れがあります。

食事に野菜を足したり、帰りに1駅歩いたり・・・毎日少しずつでいいので、できることから生活を改善していきましょう。


まとめ

薄毛 ダニ

後頭部の薄毛の原因と対策について見てきました。

内容をまとめると以下のようになります。

  • 後頭部の薄毛の原因はライフスタイルの乱れや瀰漫性のもの。
  • しっかり栄養を摂ること、寝具を清潔にすることが大切。
  • 後頭部の薄毛は心臓病のリスクもあるので注意。

心臓病との関連性は特に注意しておく必要がありそうです。ライフスタイルの見直し、寝具の改善などを行っても改善されないようであれば、速やかに専門医の診断を受けることをおすすめします。

ライフスタイルの乱れは薄毛だけでなく、身体全体の健康にも重要なことなので、しっかり見直して改善していきましょう。