美容に良いイメージのあるコラーゲンですが、頭皮の状態を整え、髪の成長を促すなど薄毛対策にも効果があります。

ここでは薄毛対策におけるコラーゲンの効果と、過剰摂取のリスクと注意点、より効果的な摂取方法について見ていきたいと思います。


薄毛対策にコラーゲンを摂取することで期待される効果

薄毛対策にはコラーゲンを摂取することが効果的です。

なぜなら、コラーゲンには髪の毛の土台である頭皮の状態を改善する力があるからです。


コラーゲンとは

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コラーゲンはタンパク質の一種で皮膚、骨、血管などに含まれていて、肌のハリや弾力の源となる成分です。

体内のコラーゲンの40%は皮膚にあり、その70%が真皮層にあることが分かっています。

この比率からも皮膚にコラーゲンが重要であることが分かります。

しかし、年齢を重ねるとコラーゲンを生成する力が弱まってしまい、次第に皮膚がたるんだりシワになったりしてしまいます。

髪の毛の土台である頭皮についても例外ではなく、健康な頭皮を保つためにはコラーゲンの摂取は不可欠です。


コラーゲンを効果的に摂取する

まずはコラーゲンを多く含む食べ物を積極的に摂取しましょう。

コラーゲンを多く含む食材は、手羽先、牛スジ、サケ、イワシ、ブリ、サンマなどがあります。

これらの食材を毎日食べることがコラーゲン摂取には理想的ですが、毎日は難しいというときはコラーゲンサプリメントで代用しましょう。


髪の成長に必要な17型コラーゲン

また、近年の研究で、髪の毛の成長には「17型コラーゲン」というコラーゲンが必要ということが分かってきました。

この17型コラーゲンは、コラーゲンの一種ですが人の体内で作られるもので食べ物からは補えないものです。


ビタミンCが17型コラーゲンの生成を助ける

食べ物からは補えない17型コラーゲンですが、「ビタミンC」が17型コラーゲンの生成を助けます

ビタミンCは果物やサプリメントからでも手軽に摂取ことができますし、ドラックストアなどでもお手頃価格で手に入ります。

ビタミンCの効果的な摂取頻度は1日3回が理想的です。

なぜなら、ビタミンCは体内に貯蔵することができないため、体内で余ったビタミンCは尿として体外に排出されてしまうからです。

髪の毛を育てるためには、健康な頭皮環境を作り出すコラーゲンを積極的に摂取し、髪の毛の生成に直接作用する17型コラーゲンの生成を助けるビタミンCを摂取すれば万全です。


コラーゲンの副作用と過剰摂取した時のリスク

コラーゲンは美容に良いだけでなく、髪の毛の保護を行う上でも必要な成分です。

しかし、コラーゲンを大量に摂取してしまうと身体に悪い影響を与える可能性があるため、注意が必要です。

コラーゲンを過剰摂取することで懸念される影響は、次のようになります。


ニキビや肌荒れ

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コラーゲンが含まれる食品と言うと、フカヒレなどのプルプルした部分が想像できます。

この食品には確かにコラーゲンがたくさん含まれているのですが、同時に脂質なども大量に含まれています

食品からコラーゲンを大量摂取しようと考えると、脂質の摂りすぎで皮脂の分泌量が増加し、ニキビや肌荒れの原因になります。

頭皮の脂質過多により抜け毛が増加するなど、薄毛対策にも逆効果になってしまいます。


アレルギー

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コラーゲンを摂取することでアレルギー症状が出る可能性があります。

主にアトピー性皮膚炎の方やタンパク質にアレルギー反応が出る方は、蕁麻疹などの症状を引き起こしやすくなります。

コラーゲンを摂取してアレルギー症状が出た場合は、速やかに摂取を控えるようにしましょう。


下痢や胃腸機能の悪化

コラーゲンはタンパク質の一種です。

タンパク質は分子の非常に大きい物質ですので、胃や腸が消化するのに時間を要してしまいます。

そのため、コラーゲンを大量に摂取すると胃腸に負担をかけ、処理できずに下痢の症状を起こすことがあります。


コラーゲンを摂取しても、体内のコラーゲンが増加するわけではない

コラーゲンを直接摂取することに対して、疑問の声も出ています。

これはコラーゲンを体内に取り込んでも消化、吸収の過程でアミノ酸に分解されるためです。

コラーゲンは体内で合成されるため、合成するための良質な材料にはなり得ますが、コラーゲンとしての効果は得られない可能性があります。


薄毛対策でコラーゲンを摂取する方法とサプリ

コラーゲン量の豊富な食品はいくつかあります。

含有量が豊富な食べ物だと魚類、牛すじ、フカヒレ、レバーなどがあげられます。

魚類の皮や骨など、冷やした時にゼラチン状の煮凝りができますが、これがコラーゲンの実体です。

中でもフカヒレはコラーゲンの代表で、100gあたり9,920mgものコラーゲンが含まれています。

しかしさすがに毎日フカヒレを食べるのは金銭的に難しいでしょう。


コラーゲンに含まれるたんぱく質が、体内でコラーゲンを作る材料になる

また、コラーゲンは食品から摂取しても体内で分解されるため、コラーゲンそのものの効果を得ることはできません。

それでもコラーゲンには良質なタンパク質が含まれていますので、身体にとってコラーゲンを作るための良い材料になります。

コラーゲンを摂取することで必須アミノ酸もバランスよくカバーできますが、トリプトファンと呼ばれる必須アミノ酸だけは摂取することができません。

コラーゲンでカバーできない分は、別の食品から摂取するようにしましょう。


脂肪分の摂りすぎに注意

また、コラーゲンを摂取する際は脂肪分の摂りすぎに気を付けましょう。

コラーゲンの多く含まれる食品には脂肪もたくさん含まれる傾向にあります。

脂肪を摂取しすぎると身体にとって悪影響を及ぼすだけでなく、皮脂の分泌量を増加させ、薄毛にとっても悪い影響を与えやすくなります。


コラーゲンの必要摂取量

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コラーゲンの必要摂取量は1日あたり5,000mg~10,000mgです。

これを食事で摂取するとなると、サケの切り身で500g~1kg食べなければなりません。

コラーゲンを必要量摂取するのは非常に大変ですので、足りない分はサプリメントなどで補う必要があります。

コラーゲンは体内で合成されますので、サプリメントではコラーゲンの合成に必要な栄養素を補給しましょう。


コラーゲンの合成に必要な栄養素

コラーゲンはアミノ酸から作られますので、まずは身体で作ることのできない必須アミノ酸をバランスよく摂取することが大切です。

また、コラーゲンの吸収を高めてくれる栄養素にビタミンCがあります。

これを一緒に摂取することで、コラーゲンの吸収を高め、より高い効果を得ることができます。


まとめ

コラーゲンの薄毛への効果について見てきました。

内容をまとめると以下のようになります。

  • 体内で合成される17型コラーゲンが髪の成長に必要
  • コラーゲンを含む食品には脂肪分が多いので摂りすぎに注意
  • サプリメントと食事でコラーゲンの合成に必要な栄養素を摂ること

コラーゲンを含む食品を摂っても、体内でそのままコラーゲンとして働くわけではないのが少しややこしいですね。

体内でコラーゲンを合成するための栄養素を、バランスよく摂ることが薄毛対策には重要です。

脂肪分の摂りすぎには注意して、日々の生活にコラーゲンを意識してみてください。