薄毛治療薬の種類、副作用、女性の薄毛治療薬

薄毛を改善するための薬には、どのようなものがあるのでしょうか。

ここでは男女別の薄毛治療薬の種類と効果、そして副作用についてお伝えします。

1 薄毛治療に使用される薬の種類
2 薄毛治療薬の副作用
- 2.1 男性機能の低下
- 2.2 体毛も毛深くなる
3 女性の薄毛治療薬
4 まとめ

薄毛治療に使用される薬の種類

男性ホルモンの過剰分泌を抑える

AGA（男性型脱毛症）の治療に使われる内服薬は、脱毛を抑える成分が配合されています。

そもそもAGAは、男性ホルモンであるテストステロンが5αリダクターゼと呼ばれる酵素と結びついて発毛サイクルを乱す事が原因とされています。

過剰な男性ホルモンの分泌を抑えると発毛のリズムが正常になるので、抜け毛の減少が期待できます。

主な治療薬はプロペシアやプロペシアの正規ジェネリックのファイザー、より強い効果をえられるザガーロなどがあります。

頭皮の血行を良くするなどの作用で、発毛を促進する

薄毛に悩む人は忙しくて不規則な生活リズムだったり、食生活の栄養バランスが取れていなかったり、他にもストレスや煙草などの影響で血行が詰まり気味の場合も少なくありません。

すると体の末端にある毛細血管まで栄養や酸素が行き渡らないので、健康な毛髪が作られず薄毛の症状が現れてしまいます。

そういった場合に有効なのが、ミノキシジルと呼ばれる治療薬です。

元は高血圧の患者のための治療薬だったのですが、利用者から発毛効果が多数報告されたことから、現在では薄毛治療の治療薬として使用され、AGA専門外来で処方されるようになりました。

血圧を下げて血行を良くすることで、毛細血管まで血液が行き渡り、高い発毛効果が得られます。

有効成分をダイレクトに患部に届ける外用薬

頭皮に塗る外用薬は、毛細血管を活性化させる成分の製品が主流です。

血行を良くする作用があるミノキシジルを主成分としたロゲインやリアップなどが有名です。

これらの製品は頭皮の血行を良くすることで、発毛のための細胞分裂を活発にする効果があります。

同様な結果を得られるフロジン液という外用薬もあり、こちらの方がより皮膚に浸透しやすいようです。

フロジン液には正規ジェネリックのアロビックスという製品もあるので、費用を抑えたい人にはこちらもおすすめです。

薄毛治療薬の副作用

男性機能の低下

AGAの専門外来では、過剰な男性ホルモンの分泌を抑えるプロペシアなどの内服薬を処方されることが多いです。

ところが男性ホルモンの分泌を抑える事で、勃起不全や性欲減退、精子の減少などの副作用の症状が出ることが報告されています。

薄毛治療は半年単位の長いスパンで投薬されるので、基本的には安全性が高く多くの人が日常的に使用してもリスクが少ない薬がほとんどです。

ですがそのような内服薬でも、100人に1人か2人の割合で上記に挙げた男性機能低下の副作用が出る場合があります。

特にプロペシアは女性と子供には有害な成分とされているので、家族計画に合わせて医師に処方してもらいましょう。

インターネットで薬を個人輸入している人も多いですが、自己判断でホルモンバランスを崩す事は危険ですので、違和感を感じたら服薬を中止して専門医の診断を仰ぐのがベストです。

体毛も毛深くなる

AGA（薄毛治療）の効果的な薬と言えば、血行促進作用のあるミノキシジルが有名です。

しかし高い発毛効果がある一方で、まれに副作用も確認されているようです。

ミノキシジルの副作用で多いのが、体毛が濃くなる事です。

血液は全身を巡っているので、効果が出る箇所は選べないため思わぬ部位が毛深くなる場合があります。

さらにミノキシジルは元々高血圧の治療薬だったため、低血圧の人が服用すると不整脈や動悸などの症状が現れる事例もあります。

外用薬にもミノキシジルは含まれているので、敏感肌の人が使用するとかぶれや皮膚が赤くなったりするケースもあるようです。

副作用の発生率はミノキシジルの含まれている割合に比例します。

ミノキシジル1％の薬品の場合は5％以下、5％の含有率の場合は9％以下の割合で副作用が出る恐れがあります。

したがって、自己判断でむやみに薬を利用するよりは、専門のクリニックで血液や体質の検査をしてから服用する治療薬を選ぶのが良いでしょう。

女性の薄毛治療薬

女性の薄毛治療に有効な内服薬

女性の薄毛症状に有効な内服薬は、パントガールと呼ばれる薬品です。

健康な毛髪を作るために必要な、ケラチンやアミノ酸、ビタミンB群などが配合されています。

特に産後の薄毛の症状や、毎日同じ分け目や髪型にしていて、髪が薄くなってしまう瀰漫性（びまんせい）脱毛症に効果があるとされています。

さらに薄毛だけでなく、カラーリングやパーマで髪が傷んでいる場合にも効果が感じられます。

体に優しい成分で作られているので、薄毛治療が初めての人や、小さな子供を持つ人でも安心して服用できる点が魅力です。

女性用薄毛治療の外用薬

リアップ・リジェンヌは、男性用の治療薬としてもおなじみのミノキシジルを配合した育毛剤です。

女性が男性用のリアップを使うと多毛症のリスクがあるため、女性用はミノキシジルの含有率が低めに抑えられています。

さらにFAGA（女性の男性型脱毛症）治療に有効なのが、パントスチンです。

AGA（男性型脱毛症）の治療薬としてメジャーなプロペシアに似た動きをする薬品で、より穏やかな作用なので女性も使用ができる塗り薬として注目を集めています。

その他にも、馬プラセンタや成長因子などの成分を配合したKIPスカルプエッセンスと言う製品もあり、不足している栄養を与えて頭皮を整えて抜け毛を減らす効果があります。

有効成分を直接頭皮に注入するメソセラピー療法

FAGA（女性の男性型脱毛症）の有効な治療法として、育毛メソセラピーがあげられます。

元々は男性の薄毛治療に利用されていましたが、医師の診断の元で利用する女性も増加してきました。

発毛成分のミノキシジルや頭皮の血行を良くするブフロメジル、健康な毛髪を作るシスチンや各種ビタミンなどの成分をダイレクトに注入する事でより高い効果が期待できます。

ですがメソセラピーなどの注入療法は、保険の効かない自由診察のため料金が高額になりがちです。

さらにミノキシジルを注入すると女性の体質によっては、多毛症などの副作用が出るケースもあります。

焦らず専門医と相談を重ねた上で治療法を決めるのが良いでしょう。

まとめ

薄毛治療薬の効果と副作用について見てきました。

内容をまとめると以下のようになります。

男性用の薬には、男性ホルモンを抑えるもの、血行を促進するもの、ダイレクトな外用薬がある
薄毛治療薬の副作用は、男性機能の低下と、体毛が濃くなること
女性用のものは、内服薬、外用薬とメソセラピー療法がある

さまざまな治療薬と、治療の方針があります。

目的と効果、副作用の可能性についてよく理解したうえで利用するようにしたいです。