薄毛の原因は頭皮の血行不良やホルモンバランスの崩れが主な原因ですが、病気の前兆として薄毛になる場合や病気によって薄毛になってしまうこともあります。
ここでは病気の前兆である薄毛の特徴と、薄毛を伴う病気について見ていきたいと思います。
薄毛になる病気の種類や症状
膠原病
膠原病とは、筋肉や関節、臓器など体全体に炎症が広がる病気の総称です。症状は発熱やしびれ、関節の痛み、リンパ腺の腫れなどがあります。
また、膠原病を発症すると血液循環が悪くなり、髪の栄養不足を引き起こします。
その結果抜け毛が増え、円形脱毛症のように頭髪の一部分が薄毛になってしまうことがあります。
膠原病に含まれる代表的な病気には、全身性エリテマトーデスや関節リウマチがあります。
膠原病を発症する明確な原因は判明していませんが、免疫異常や遺伝によって発症する可能性が高いと考えられています。
発症率は1万人に1人と非常に低いですが、一度発症すると完治が難しい難病に指定されています。
糖尿病や高血圧などの生活習慣病
生活習慣病とは、糖尿病や高血圧などの命に関わる重大な疾患を指します。
生活習慣病は血中の糖分・脂質・コレステロールの増加が原因で起こることが多く、動脈硬化や脳梗塞など、血液が詰まることで発症する病気のリスクを高めます。
生活習慣病になると血流が悪化するため、髪に栄養が届きにくくなり、抜け毛が増加します。
放っておくと死に至る危険もあるので、定期的に健康診断を受けるなどのチェックは怠らないようにしましょう。
鉄欠乏症貧血
鉄欠乏症貧血は、その名の通り血中の鉄分が不足することで発症する貧血のことです。
鉄分は血液中のヘモグロビンを構成する栄養素です。ヘモグロビンには全身に酸素を運搬する重要な働きがあります。
そのため、鉄分が不足すると全身が酸欠状態となってしまいます。その結果、抜け毛の増加や冷え性、体のだるさなどの症状が起こります。
甲状腺機能低下症
甲状腺機能低下症は、甲状腺ホルモンの分泌量が低下する病気です。
女性の発症率が高い病気で、女性全体の5%が甲状腺機能低下症に悩まされていると言われます。
甲状腺ホルモンには体の成長を促進する効果があります。
そのため、甲状腺機能低下症を発症すると代謝の低下や抜け毛などの症状が現れます。
まとめ
薄毛と病気の関係について見てきました。内容をまとめると以下のようになります。
- 病気の前兆として薄毛の症状が出る場合がある
- 難病である膠原病も薄毛を伴うことがある
- 薄毛は放置せず早めに専門医に相談することが大切
薄毛が気になって、市販の育毛剤などで治療してみても良くならない・・・という人はとても多いと思います。
その場合ただ育毛剤が自分に合っていなかったのか、もしくは何かの病気の前兆という可能性もあります。
病院に行くまでもない、と今まで自己流で薄毛治療をしていた方も、気になることがあれば一度専門医の診断を受けることをおすすめします。