おでこが広くなって薄毛になる人の原因と対策

おでこが徐々に広くなっていく薄毛の進行は、AGAやFAGAの可能性が高いです。

なるべく早く気付いてクリニックで治療を行うことで、進行を阻止できる確率が高まります。

ここではおでこが広くなっていくタイプの薄毛の原因と対策、目立たない髪型、おでこが広いだけか薄毛になっているかの判断方法について見ていきたいと思います。

1 おでこが広くなって薄毛になる原因
2 おでこが広くなって薄毛になった時の対策
3 おでこが広くなって薄毛でも目立たない髪型
4 おでこが広くなって薄毛になった後の症状の進行
5 おでこが広いとハゲの違い
6 まとめ

おでこが広くなって薄毛になる原因

AGA（男性型脱毛症）

AGAは男性ホルモンを原因に発症する脱毛症で、20代以降の全ての男性に発症の可能性があります。

男性ホルモンの「テストステロン」が毛根部分に存在する「5-αリダクターゼ」と反応することで「ジヒドロテストステロン」となり、それが髪の細胞分裂を阻害することでAGAを発症します。

おでこが広くなる場合、U字型脱毛もしくはM字型脱毛となって現れます。

U字型脱毛はおでこの真ん中から頭頂部にかけて広がるように薄毛になります。

一方、M字型脱毛は生え際の両端から頭頂部へ伸びるようにして薄毛になっていく脱毛症です。

おでこの生え際は血行が悪くなりやすい部位なので、薄毛が改善しにくい特徴があります。

個人で対策を取る場合も、AGAクリニックに通う場合も、根気強く治療を続けることが大切です。

FAGA（女性男性型脱毛症）

FAGAは女性に発症する男性型脱毛症です。AGAは主に男性に発症する脱毛症ですが、時には女性に発症することもあります。

女性は本来女性ホルモンが豊富に分泌されているため、FAGAが発症することは多くありません。

しかし、40代以降の更年期になると女性ホルモンの分泌が減ってくるので、両親からAGA遺伝子を受け継いでいる場合はFAGAが発症する場合があります。

近年は薄毛治療も多様化してきており、女性でも受けられる治療も増えていますが、中には女性が受けると副作用のリスクが高まる治療方法もあります。

女性が薄毛治療を始める際はクリニックの専門医師などに相談し、指示を仰ぐことが大切です。

元々おでこが広い

薄毛が気になってくると、日に日におでこが広がっていくような感覚に陥ることがあります。

もちろん実際に生え際が後退していることもありますが、元々おでこが広いのに勘違いしてしまっていることも多くあります。

毎日おでこの長さを測っている場合は別ですが、そうでないのであれば心配のしすぎということも考えられます。

薄毛が気になってきたら、心配するよりも先にまずクリニックで医師に相談してみましょう。

おでこが広くなって薄毛になった時の対策

おでこが広くなっていく場合、AGA（男性型脱毛症）の可能性があります。

以下はAGAの治療方法ですので、おでこが広くなってきたと感じる方は参考にしていただければ幸いです。

フィナステリド錠の服用

フィナステリドとは、アメリカの大手製薬会社が開発したAGA治療薬です。

AGAの原因となるジヒドロテストステロンの働きを抑制し、乱れたヘアサイクルを正常化する効果があります。

フィナステリドを主成分とした錠剤には、プロペシアやファイザーがあります。

どちらもインターネット通販やAGAクリニックで購入することができます。

中にはプロペシアやファイザーよりも安価に購入できるフィンペシアという治療薬も存在しますが、フィンペシアは国際的に認められた医薬品ではありません。

万が一の副作用を防ぐためにも、正規のプロペシアもしくはファイザーを選ぶことが大切です。

ミノキシジルの使用

ミノキシジルは国内で唯一発毛効果が認められている育毛有効成分です。

血管を拡張して血行を促進し、髪に栄養が届きやすくする効果があります。

ミノキシジルの注意点は、AGAの進行を止める効果はないことです。

AGAの進行を止めるためには、フィナステリド錠と併用することが必要です。

逆に、フィナステリド錠だけでは髪を生やして薄毛を改善することはできません。

AGAによる薄毛を治療する際は、ミノキシジルとフィナステリド錠を併用することが大切です。

AGAクリニックへ通院する

AGAクリニックでは、フィナステリドやミノキシジルの他に独自治療薬や植毛、メソセラピー治療などを取り扱っている場合が多く、個人よりも効果の高い治療を受けることが可能です。

AGAクリニックの医師はAGA治療を専門としているので、的確な診断と処置を受けることもできます。

AGAクリニックの欠点は費用が高くなることです。最低でも月あたり1～2万円が必要になります。

植毛やメソセラピー治療を受ければ、10万円以上かかることもあります

AGAクリニックで治療を受ければいち早く薄毛を改善することが可能ですが、その際は予算を多めに持っておきましょう。

おでこが広くなって薄毛でも目立たない髪型

ショートカット

髪を全体的に短く切り揃える髪型です。

基本的に薄毛は短い髪型の方が清潔感が出てイメージも良くなります。

ショートカットにする際は全体を均一にするのではなく、頭頂部を少し長めに残しておくとメリハリが出るのでおすすめです。

ベリーショート

ベリーショートはショートカットよりも短く切り揃えた髪形です。

生え際の薄毛がある程度進行してしまっている方は前髪のボリュームが少なくなっているので、ショートカットよりもベリーショートがおすすめです。

おしゃれ坊主

ベリーショートよりもさらに短いのが坊主です。

坊主は少々格好悪いイメージがありますが、最近はおしゃれ坊主と呼ばれるものもあり、自分好みにアレンジすることが可能です。

前髪の薄毛が中度～重度まで進行してしまっている方には、ベリーショートよりも坊主がおすすめです。

中学生や高校生のように見られないようにするためには、全体を刈り上げるのではなくトップを多めに残すようにしましょう。

ソフトモヒカン

ソフトモヒカンはM字型の薄毛の方におすすめです。全体を短く切り揃え、頭頂部にボリュームを出すことで、薄毛を上手に活用することが可能です。

薄毛は隠せば隠すほどみっともない髪形になりがちです。隠すのではなく、上手に活かしてあげることが薄毛と長く付き合っていくポイントです。

スポーツ刈り

前髪の薄毛はもちろん、頭全体の薄毛をマイルドに誤魔化すことができるのが、スポーツ刈りです。

前髪を短く切り揃えているので、清潔で精悍な見た目になります。

オールバック

オールバックはあえて生え際を晒すことで清潔感と潔さを出すことができる髪型です。

また、同時に頭頂部の薄毛を隠すこともできます。

ただし、あまり長時間オールバックを続けていると生え際に負担がかかり、薄毛を助長してしまう可能性があります。

昼間はオールバックで夜は髪を下ろすなど、一日中オールバックでいないことが生え際に負担をかけないコツです。

おでこが広くなって薄毛になった後の症状の進行

おでこが広くなることによる薄毛はAGAの代表的な症状です。

AGAの場合、前頭部の薄毛が進行すると、次第に生え際から薄毛の範囲が広がっていきます。

M字ハゲと言われるようにおでこの両端から頭頂部へ薄毛が進行し、最終的には全体が薄くなってしまいます。

M字に薄くなっていく

M字に薄くなっていくのには主に2つの理由があります。

まず生え際には毛細血管が少なく、髪の毛に栄養をうまく運ぶことができないことです。

髪の毛の成長には栄養が必要不可欠ですが、生え際はこれが少なくなるため、薄毛は生え際から進行していきます。

次にAGAの原因物質である5α-リダクターゼがおでこの生え際に沿って、M字に多く存在するためです。

5α-リダクターゼは健康な髪の毛を脱毛させる作用があるため、生活習慣を改善しても薄毛の進行を止めることはできません。

その間にもAGAの症状によっておでこの範囲はどんどん広くなっていきますので、早めの治療が必要です。

AGAの進行速度は遅い

しかし、AGAの進行速度は非常にゆっくりで、あまり危機感を抱かない人も多いです。

一般的に5～10年のスピードで次第に薄毛の範囲が拡大します。

いくつかの進行タイプがあるが行きつく先は同じ

薄毛にはおでこから広くなるタイプ、頭頂部から広くなるタイプといくつかありますが、行き着く先はほとんど同じです。

どのタイプも最後には全体が薄くなり、薄毛を隠すのは非常に難しいです。

髪の毛の質が産毛のような細い毛になる

また、薄毛が進行すると生え際が後退するだけでなく、髪の毛の質にも変化が生じます。

特に産毛のような弱くて細い毛が目立つようになり、太い毛はほとんど無くなってしまいます。

おでこの広がりの他に髪の毛の質が変化したときは、症状がかなり進行していますので注意が必要です。

そもそもおでこが広がりを自覚した段階で薄毛はかなり進行していると言えます。

早めに専門医に相談することが重要

AGAの場合は自分の力で改善することが非常に難しいため、専門医に相談することが大切です。

対応が遅いと取り返しのつかないことになる可能性もありますので、自分がどの程度進行しているか判断できるようにしておきましょう。

おでこが広いとハゲの違い

おでこが広いのとハゲは明確に違います。

まずおでこの形は成長と共に変化します。

子供から大人の骨格に変化する過程でおでこが広くなることがあり、これは決してハゲではありません。

よくおでこが広いとハゲになりやすいという話がありますが、これは根拠のない迷信です。

おでこが広いからと言って落ち込む必要はありません。

おでこが広いだけかハゲなのか判断する方法は、M字の兆候があるかどうか

単純におでこが広いだけなのか、ハゲているのかを判断するためには、おでこの生え際を確かめるのが一番分かりやすいです。

ハゲが進行していると、顔を横にしたときに剃り込みが進みます。

これは俗にいうM字ハゲの前兆ですが、単純におでこが広いだけだと、この症状はほとんど見られません。

ハミルトン・ノーウッド分類を使用した見分け方

ハゲであるかを判断する方法の一つに、ハミルトン・ノーウッド分類を使用した見分け方があります。

これは、ハゲの進行度合いを調べる上で、ハミルトンとノーウッドの二人が発見した判断法です。

その方法は、まず顔を横から見ます。その位置でおでこのM字の一番奥になる生え際から上へ線を引っ張ります。

さらに、耳の穴から上に線を引っ張り、2つの線の距離を測定します。

この距離が2cm以内になるとハゲを疑った方が良く、逆に2cm以上離れている場合は単純におでこが広いだけです。

あくまでハゲかどうかを判断する材料の一つですので、必ず見分けることはできませんが、良い目安になります。

眉毛から生え際まで4本以上指が入るか

また、より手軽な手段として眉毛から生え際までに入る指の本数で見極める方法があります。

眉毛から生え際まで4本以上の指が入る場合は、ハゲの可能性が高まります。

この方法は単純におでこが広い人もハゲに該当してしまいますが、ハミルトン・ノーウッド分類と併用すれば、よりハゲの精度を上げることができます。

ハゲは生え際から症状が進行します。生え際の密度が小さくなったと感じたら、それはおでこが広いのではなく本当にハゲになってきている証拠です。

つまり、先天的なおでこの広さはハゲの可能性が少なく、後天的なおでこの広さはハゲの可能性が高くなります。

まとめ

おでこが広くなって薄毛になる原因と対策について見てきました。

内容をまとめると以下のようになります。

おでこが広くなって薄毛が進行するのはAGA、FAGAの可能性
専門クリニックに受診し、髪型を工夫しながら治療を行うのがベスト
なるべく早い段階で専門医に相談すること

ただおでこが広いだけではなく、少しずつ後退している・・と気づいた時点で、薄毛はかなり進行していると言えます。

そのまま自然にまかせるという考え方もありますが、なるべく進行を阻止したいという場合は早めに専門医を受診して改善案を考えていきましょう。