薄毛がEDの前兆と言われる理由と対策

薄毛はEDの前兆なのではなく、薄毛治療の際に使用される薬の服用によってEDを発症するおそれがあります。

ここでは薄毛とEDの関係性について詳しく見ていきたいと思います。

1 EDと薄毛の関係性
2 薄毛治療をしてEDになるケース
3 まとめ

EDと薄毛の関係性

薄毛治療をするとEDになることがある

AGAによる薄毛は、男性ホルモンが髪の成長を阻害することで発症します。

そこで、一般的な薄毛治療では男性ホルモンの働きを抑制する成分「フィナステリド」を使用することが多くあります。

フィナステリドを使用すればAGAによる薄毛は大きな改善が見込めます。

しかし、男性ホルモンが抑制されるとその他の男性の機能が低下する恐れがあります。

その代表例がED（勃起不全）や性欲減退といった性機能障害です。

フィナステリド服用による性機能障害の発生確率は2％弱程度であり、それほど高いものではありません。

しかしながら、薄毛治療薬でEDに陥った場合、薬の服用を中止しても元に戻らない可能性もあります。

EDは男性の自信喪失にもつながる重大な病気なので、フィナステリドを使用する際はリスクを充分に把握しておきましょう。

ED治療で薄毛になることはない

薄毛治療によるEDのリスクは前述の通りですが、ED治療によって薄毛になることはあるのでしょうか。

結論から言うと、ED治療で薄毛が進行することはありません。

ED治療にはバイアグラが使用されることが多くありますが、バイアグラの効果は血管を拡張させることで男性器への血液供給を促進することにあります。

バイアグラには男性ホルモンの分泌量を増やす効果はないので、薄毛の原因になることは考えられません。

しかし、バイアグラでED治療に成功し、日常の性行為が増えた場合は亜鉛不足によって薄毛が助長される可能性があります。

亜鉛は髪の成長になくてはならない重要な栄養素なので、食事やサプリメントなどで補うようにしましょう。

薄毛治療とED治療は両立できないことがある

フィナステリド錠とバイアグラは併用可能ですが、ミノキシジルとバイアグラの併用は危険です。

その理由は、ミノキシジルとバイアグラがどちらも「血管を拡張させて血圧を低下させる作用」を持っているため、併用してしまうと急激な血圧低下を引き起こしてしまうからです。

ミノキシジルをバイアグラと同時に使用したいのであれば、飲み薬ではなく頭皮に直接塗布する外用薬を選ぶようにしましょう。

薄毛治療をしてEDになるケース

フィナステリドがEDを引き起こすことがある

薄毛治療に用いられることの多いフィナステリドは、男性ホルモンを抑制することで薄毛の進行を食い止めます。

しかし、男性ホルモンは男性の性機能の維持にも重要な役割を果たしているので、フィナステリドによって男性ホルモンが抑制されると男性器に重大な疾患を発症するリスクがあります。

主な症状には、ED（勃起不全）を初めとして男性不妊や性欲減退があります。

EDや男性不妊は、結婚や子どもを望む男性にとって重要な問題です。

これらの症状が出た場合は、薬の服用をただちに中止するようにしましょう。

フィナステリドによるEDは治りにくい

性欲減退や男性不妊に関しては、フィナステリド錠の服用を中止することで改善することが可能です。

しかし、EDは薬の服用を中止しても改善が見られない場合があります。

EDは男性の自信を喪失させ、その自信喪失が更にEDを長期化させることも考えられます。

そのため、フィナステリドの服用を中止してもEDが改善されない場合はED専門の治療を行うことが必要です。

フィナステリドでEDになる可能性は低い

フィナステリドは男性ホルモンを抑制するので、EDを引き起こす可能性があります。

しかし、その発症率はそれほど高いものではありません。以下は、フィナステリドによる性機能障害の発症率です。

性欲減退・・・1.8％
ED（勃起不全）・・・1.3％
男性不妊・・・1.1％

上記のように、フィナステリドで性機能障害を引き起こすのは100人に1～2人程度となっています。

そのため、フィナステリドの副作用を過度に心配する必要はありません。

プラシーボ効果によって副作用が発症することもある

フィナステリドによる副作用を過度に心配しすぎると、プラシーボ効果によって副作用を発症してしまうことがあります。

プラシーボ効果とは、思い込みによって副作用が発生することを指します。

フィナステリドでEDを発症する確率は低い上、発症したとしても治療は可能ですので、薄毛治療をする際は副作用を気にし過ぎないようにしましょう。

まとめ

薄毛とEDの関係について見てきました。

内容をまとめると以下のようになります。

薄毛治療で男性ホルモンを抑制するとEDを発症するおそれがある
EDを発症すると薬をやめても治らないことがある
発症率は低いので過度に心配する必要は無い

発症率は低いと言えど、生きていくうえで重要な男性機能に異常をきたす恐れがあります。

そのことをきちんと知ったうえで、薬を服用するかどうか自分で選択することが重要です。

薄毛治療に限らず薬を服用する時には、メリットの他に副作用やリスクをしっかり理解したうえで利用するようにしたいですね。